着工戸数 6%プラス 工事費予定額も1231億円増 29年県内建築着工

[2018/3/6 千葉版]
 県土整備部建築指導課は5日、県内における29年(1~12月)の建築着工状況をまとめた。新設住宅の着工戸数は5万2568戸で、前年に比べて2996戸、6.0%のプラス。全建築物の着工床面積も663万9000平方mと、同20万1000平方m(3.1%)の増、その工事費予定額も約1兆3389億円で同約1231億円(10.1%)増と2ケタのアップとなった。

 建築着工状況は、建築基準法第15条の規定により、建築着工統計調査として国が集計したもの。毎年8月に上半期分、翌年2月に1年分を取りまとめてそれぞれ公表している。

 新設住宅についてみると、戸数が前年比6.0%増だったのに伴い、床面積の合計は412万4000平方mと同13万5000平方m(3.4%)のプラス。一方で1戸当たりの床面積は78.4平方mで、同2.1平方m(2.6%)のマイナスとなっている。

 全建築物については、工事費予定額の1平方m当たりの単価が20万1679円となり、前年同期と比べて1万2830円(6.8%)増加した。

 全国の建築物着工床面積をみると、約1億3468万平方mで、前年に比べ約172万平方m(1.3%)の増。都道府県別では、東京都の1563万平方mが最も多く、以下5位まで、愛知県、神奈川県、大阪府、埼玉県と続き、本県は前年と変わらない6位となった。

 本県の新設住宅についての調査結果の概要は次の通り。

【利用関係別】

 新設住宅を利用関係別にみると、持家は1万2536戸で、前年に比べ36戸(0.3%)の減。貸家は2万2124戸で、同1404戸(6.8%)の増となった。

 分譲住宅は1万7623戸で、同1455戸(9.0%)の増。給与住宅(会社等が社員等を居住させる目的で建築するもの)は285戸で、同173戸(154.5%)増と2.5倍余に著しく増加した。

【分譲住宅】

 分譲住宅を一戸建等住宅(長屋を含む)と共同住宅別にみると、一戸建等住宅は1万1080戸で、前年同期に比べ29戸(0.3%)の微増。共同住宅は6543戸で、同1426戸(27.9%)の大幅増となった。

【資金別】

 住宅建設の資金別にみると、民間資金は4万7343戸で、前年に比べて3961戸(9.1%)の増。一方で公的資金のものは5225戸で、同965戸(15.6%)の2ケタ減。

【構造別】

 新設住宅を構造別にみると、木造は3万1073戸で、前年比310戸(1.0%)の増となり、非木造(S造またはRC造など)は2万1495戸で、同2686戸(14.3%)の増となっている。

【市町村別】

 着工戸数は前年と変わらず9851戸の千葉市(前年比27.7%増)が最も多く、以下▽船橋市(5503戸、同8.1%増)▽市川市(4314戸、同17.0%増)▽柏市(4259戸、同0.9%増)▽松戸市(3858戸、4.3%減)▽流山市(3162戸、同15.2%増)▽八千代市(2103戸、同28.9%増)▽市原市(2063戸、同15.7%減)▽浦安市(1744戸、同16.3%増)▽習志野市(1588戸、同25.4%減)──の順となっている。

 本県での過去25カ年の年別の推移をみると、新設住宅は平成6年の8万7278戸、新設住宅を含む全建築物の着工床面積は平成4年の1115万3000平方m(工事費予定額約2兆3716億円)がそれぞれピーク。29年の今回、全建築物の工事費予定額が1兆3000億円台となったのは平成20年以来、1平方m当たりの単価が20万円を超えたのは、平成5年以来となる。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.