西沢川改修 30年度から本格化 捷水路800m整備 下流側に排水機場も(宮城県)

[2018/4/5 宮城版]
 宮城県は石巻市北上町長尾地区を流れる西沢川の改修について、30年度から捷(しょう)水路の本格的な工事に着手する。長尾地区を蛇行している西沢川に、本流とは別に捷水路約800mを掘削して流れを分水する方針。延長800mのうち、700mの掘削や築堤などを行う「西沢川河川改修工事」を、第2四半期に一般競争入札で発注する。概算工事規模は5億円以上が見込まれている。

 西沢川は新北上川の支流で、流路延長は約1300m。長尾地区の内水などを集めて流下し、皿貝川に合流している。皿貝川は東方面に流れ、下流部に設置されている月浜第一水門付近で新北上川に合流している。

 西沢川は河道断面が狭いため、東日本大震災以前からたびたび洪水被害が起きている。震災後は広域地盤沈下の影響で、さらに流下能力が低下した。沿川に住宅が張り付いているため、河道の拡幅が難しい。

 そこで宮城県は、長尾地区内で西沢川が東側に蛇行し始める地点で分水し、流れをバイパスさせる捷水路約800mを整備することにした。捷水路は水田の中を通し、本流とは別の地点で皿貝川に合流させる。合流地点には排水樋門を設置し、さらに排水機場を建設して水を皿貝川に放流する。

 捷水路の下流側の一部工事は、すでに皿貝川の災害復旧工事に含めて発注した。宮城県が29年12月に発注した「皿貝川ほか河川災害復旧工事その4」を山内組(石巻市)が7億8000万円で請け負い、下流側に設置する樋門1基を施工している。同社は29年10月に西沢川河川改修工事(付帯施設工)も3億1600万円で受注し、捷水路の下をくぐる農業用排水路のサイフォン工事などを施工している。

 捷水路の本格的な工事となる西沢川河川改修工事は、第2四半期に一般競争入札で発注する予定。延長800mのうち、すでに一部発注した下流側を除く約700m分を発注する。築堤盛土量は1万6000立方mを予定。護岸8300平方mも整備する。工期に約33カ月を見込み、概算工事規模5億~22億9000万円程度を試算している。

 水田の中に捷水路を新設すると、既設の農道を分断することになる。そのため県は、捷水路の法線上に橋りょう2橋を架設する。第2四半期に発注する河川改修工事には、1橋分の下部工工事が含まれる予定。

 もう1橋の下部工工事は東部土木事務所が所管し、第1四半期に西沢川河川改修工事(橋りょう下部工)の一般競争入札を公告する。両岸の橋台2基を建設することとし、工期に10カ月を見込む。概算工事規模は1億~5億円。上部工については第3四半期に西沢川河川改修工事(橋りょう上部工)の一般競争入札を公告し、2橋分を施工する。2橋とも橋脚のないPC単純中空床板桁橋を予定している。工期は29カ月、概算工事規模1億~5億円を見込む。

 このほか、皿貝川との合流地点に設置する排水樋門について、第2四半期に西沢川樋門機械設備工事を一般競争入札で発注する考え。ゲートの製作と据え付け、RC造平屋の操作室などを建設する。

 西沢川の改修では捷水路整備に付帯し、周辺地区の雨水を捷水路に導くための雨水排水路や樋管も整備する予定。現在、明治コンサルタント(仙台支店・仙台市泉区)が構造物の詳細設計をまとめている。また、皿貝川との合流地点に、排水機場も建設する。毎秒2tの水を処理できる水中ポンプ2基を設置する予定。排水機場の追加検討業務を内外エンジニアリング(東北支店・仙台市青葉区)がまとめている。

20180405sen

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