富士川で取水堰復旧 工事5件の入札概要 一般競争を19日公告(宮城県出納局)

[2018/11/14 宮城版]
 宮城県出納局は11月13日、河川の災害復旧工事4件、都市計画道路・門脇流留線の道路工事1件について、入札概要を公表した。5件とも11月19日に一般競争入札を公告する。河川工事のうち、富士川(石巻市)の災害復旧では取水施設の付近で取水堰やサイホンを施工する。発注業種・等級は土木一式工事S等級となっている。
 出納局が入札公告前に概要などを事前に発表した案件は、河川工事が▽富士川河川災害復旧工事・新川堰(石巻市)▽八幡川河川災害復旧工事その3(南三陸町)▽水尻川河川災害復旧工事(同)▽面瀬川河川災害復旧工事その3(気仙沼市)──の4件。道路工事は▽門脇道路改築工事その3(石巻市)──の1件。
 5件とも発注業種・等級は「土木一式工事S等級」で、宮城県の入札参加資格に登録している単体企業か復興JVが参加対象となっている。11月19日に一般競争入札を公告し、入札参加者を募る。開札予定は12月13日。入札には標準型(施工計画型)の総合評価方式を適用する。
 富士川の災害復旧では、東日本大震災の津波で被災した取水施設の周辺で、農業用用水を引き込む堰やサイホンなどを復旧する。
 石巻市針岡地区を流れる富士川は、新北上川の支流として新北上川の右岸側を流れている。上流部には白鳥が飛来する富士沼がある。川を逆流した震災津波によって農業用用水を取水する施設が被災したため、本工事で河川堤防と合わせて復旧する。
 施工延長は左岸が112.6m、右岸が199.8m。海抜3mの基準で、河川堤防を築堤する。築堤盛土量は1万0950立方m。法面は851平方mを被覆する。
 現場周辺にはほ場に水を引き込むため農業用用水路が複数通っており、取水施設で取水した水を流していた。工事では川中に高さ2.2mになるゴム引布製の起伏堰を延長36.2mにわたって設置し、用水路に水を誘導する。また、富士川の下をくぐっている用水路については、延長86.1mのサイホンを掘削する。サイホンの吞み口、吐き口にはそれぞれ、制水ゲートを1基ずつ取り付ける。

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