湾岸道路検討会を新設へ 外環開通後に渋滞が増加(湾岸渋滞ワーキンググループ)

[2019/3/8 千葉版]
 国土交通省千葉国道事務所などが事務局を務め、県や県警、千葉市、高速道路事業者らで構成する「千葉県湾岸地域渋滞ボトルネック検討ワーキンググループ(WG)」の第9回会合が7日、千葉市稲毛区の千葉国道事務所で開かれ、千葉地区の渋滞状況の説明と対策などが話し合われた(写真)。この中で、東京外環自動車道高谷ジャンクション(JCT)~三郷南インターチェンジ(IC)の開通後、湾岸地域の交通量が増大し、渋滞損失時間も増加していることなどが報告された。

外環道開通後の渋滞発生状況などが報告された

外環道開通後の渋滞発生状況などが報告された

 議事に先立ち、同WGの座長を務める千葉国道事務所の八尾光洋所長があいさつ。第2東京湾岸道路の整備検討が大きく報道されるなど「世間が先走っている」ことに懸念を示しながら、外環道の開通後の状況を正確に踏まえた上で、新たな道路を整備する価値について議論すべきとの考えを語った。

 その後の議事では、外環道の開通により、周辺の一般道の交通量減少や旅行速度の上昇といった整備効果が見られた一方で、外環道から東側の国道357号をはじめとする浦安市~千葉市間の一般道で、旅行速度が10%以上低下する区間も発生していると事務局から報告された。

 具体的には、国道357号と東関東道では最大4%、京葉道路でも2%交通量が増大。特に船橋市~千葉市美浜区や千葉市中央区で広範囲に渋滞損失時間が増加。県平均の3・3倍に達しているとし、東京湾アクアラインを除き、国道や高速道路で渋滞が悪化している状況が伝えられた。

 議事では併せて、舞浜立体化や船橋市域の改良、湾岸千葉地区改良などの渋滞対策が進められていることを説明。一方で地域内の「通過交通」についてOD(起点・終点)調査の結果、全車合計では約2~6割となるものの、大型車のみ抽出した場合は約4~8割まで増加し、地域内交通の機能分担や道路規格を含めた見直しが必要だともした。

 さらに港湾機能の強化が図られようとしている千葉港や、2020年代前半に相次いで沿道に物流施設が完成・供用予定であり、交通需要の増大が見込まれることなどから、船橋市~千葉市を通過する大型車について、本来分担すべき道路規格に見直し・転換することで、一般道の適正利用を図ることが必要だとした。

 これらを踏まえ、広範囲で速度低下や渋滞損失が発生していること、一般道に大型車の通過交通が多く混入していること、周辺開発の支援などを課題として挙げ、今後は既存の国道や高速道路を活用する「機能軸[2]」や、アクアラインを利用する「機能軸[3]」に優先し、国道357号より東京湾側を走る高規格道路として、第2東京湾岸道路としてイメージされる「機能軸[1]」の具体的な検討を先行するとして、時期こそ明言されなかったものの「湾岸地区道路検討会」(仮称)を設置し、周辺の開発計画や環境にも十分配慮しながら、高規格道路のネットワーク計画の具体化に向けて検討を始めるとともに、機能軸[2]と[3]については、引き続き同WGで検討を進めていくことを確認するなどした。

 県や千葉市からは、第2東京湾岸道路を軸とした道路整備の早期具体化が要望された一方、外環道の開通が県内の交通状況を悪化させているとするには、さらなるデータの分析が必要だとする慎重な意見も出されるなどした。

 議事ではこれらのほか、京葉道路の千葉東JCT~船橋料金所間の6車線化に向けた貝塚トンネルの改良(国道16号のトンネルの転用)についての状況についても質問があり、現在は概略設計を見直しており、これらがまとまり次第、埋蔵文化財調査などに当たって文化庁と協議を始めることなどが明かされた。

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