道路補修4.8km一括 路上路盤再生/来月に入札公告(石巻市)

[2019/6/19 宮城版]
 石巻市は6月補正予算案に、道路補修整備事業の工事費として4億0999万円を計上している。これは、復旧・復興事業で大型車両が多く通行することにより傷んだ市道を直すための工事費で、8路線の延長約7.4km分に充てる。このうち、6路線の延長約4.8kmは工事を一括発注する考えで、予算案が可決され次第、7月にも一般競争入札を公告、開札する。すでに予算計上した8路線とは別に、5路線の延長約3kmでも同様の事業を計画しており、本年度に復興交付金を申請して財源を確保する。
 6月補正予算案で工事費を計上した8路線とその対象延長は、大瓜水沼真野線の1800m、明治橋稲井小・中学校線の745m、沢田沼津線の1490m、沢田川端線の130m、川端1号線の240m、流留真野沢田線の1300m、名振明神線の1500m、船越大浜線の240m。主に石巻本庁エリアと雄勝半島エリアの道路だ。
 このうち、大瓜水沼真野線と明治橋稲井小・中学校線は、2路線の間で新明治橋の災害復旧工事を進めるため、その調整を経た上で工事発注する。残り6路線は一括し、早ければ7月に一般競争入札で発注する。
 道路補修は基本的に、路上・路盤再生工法を採用する。この工法は既設の傷んだアスファルト舗装を現位置で破砕し、同時にセメントやアスファルト乳剤、フォームドアスファルトなどの添加材と既設路盤材を混ぜ合わせ、締め固めて新しい路盤を造る。
 ただ、場所によっては切削が必要になる箇所や、周りに側溝などがあって高さが変えられない条件の下での路盤撤去・再設置などが発生すると見ている。
 今回の8路線は、24回復興交付金申請で事業費を要求しており、月内に復興庁から交付可能通知を受ける予定。市は交付可能通知を見越して、あらかじめ6月補正予算案に工事費を計上した。
 今後は、北上地区、河南地区、河北地区の5路線・延長約3kmでも復旧・復興事業に伴う道路補修を実施する予定で、その分の事業費は25回復興交付金申請で要求する考え。工事発注は来年度になる見込み。
 市によると、復興交付金で事業費が認められるためには、災害復旧事業だけでなく、復興交付金を活用した防災集団移転促進事業や土地区画整理事業などの基幹事業によって大型車両が通行し、道路が傷んだことが条件となる。さらに、舗装構成の設計容量を超えて大型車両が通行した実績なども求められる。

東松島市は年度内に工事2件を発注

 東松島市は、復興車両の通行によって傷んだ18路線の延長19.3kmを補修する計画だ。これまでに8路線の工事を路線ごとに分けて発注した。年度内には大曲地区の2路線の工事を発注する予定。残り8路線は今後に復興交付金を申請して事業費を確保し、来年度に工事発注する見通し。
 補修方法は基本的に路上・路盤再生工法を用いる。これまでに発注した8路線は、枝線と混ぜた工事もあれば、路線を2工区に分割した工事もある。8路線の施工延長は計画全体の半分弱に留まっている。
 本年度は市道板取上台67号線の延長600mと、下立沼前68号線の延長300mについて、補修工事を発注する。この2路線は周辺に盛土のストックヤードがあり、復興車両が土を運んでいるため、その運搬状況を見極めて工事着手する。
 残り8路線は、野蒜地区などの市道で、来年度までの工事完了を目指す。

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