建設業のイメージアップへ「建者」のラッピングバス(県建設業協会)

[2019/9/27 千葉版]

1年間県内を走る

1年間県内を走る

 県建設業協会(畔蒜毅会長)は、建設業界のPRに向け、10月1日から「建者(けんじゃ)プロジェクト」を発動させる。第8弾となる企画も、建設業の役割やその活動を知ってもらうことで、これまでの「3K」職場とされた同業界のイメージアップを図るのが目的。船橋駅や市川駅、稲毛駅方面発着の路線を周回する京成バス計4台に斬新なラッピングを施し、2020年9月末までの1年間にわたり、定期路線を巡回してもらい、アピールするのが狙いだ。

 このプロジェクトは同協会が、建設業、特に地元企業が住民の安全・安心な暮らしを支えるインフラの整備・維持管理だけでなく、まちづくりや災害対応など広く社会に貢献している産業であるにもかかわらず、東日本大震災に加え、台風15号の被災地の最前線で今なお不眠不休で復旧作業に当たる活動などが、一般市民に知られていないことから企画。これまでにも「建者プロジェクト」を仕掛けており、さまざまな形で業界の魅力について情報発信してきた。

 今回は、フルラッピングの路線バス1台と、パート(車体ヨコの一部)ラッピングの3台を、京成バスの千葉市稲毛区の長沼営業所と、市川営業所の2カ所に配属。来月から稲毛駅や幕張、八千代方面を走るバスや、西船橋駅や本八幡駅、市川駅など京葉地区周辺を走るバスがお目見えする予定になっている。

 デザインのコンセプトについて同協会では、いわゆる「アイキャッチ」を重視したことを強調。移動型の広告であることを踏まえ、フルラッピングのバスは、蛍光イエローとブラックでシンプルにまとめたカラーリングでインパクトを与えるとともに、漫画風の強いイラストでアピール。キャッチコピーを「築いてほしい‼建設業のちから。」とし「築く」(建設・建築)と「(建設業の役割に)気付く」をダブルミーニング(掛け合わせ)にした。

 サブコピーも擬音風にデザイン内に散りばめて記載し、その内容と相反する漫画風の「砕けた」表現が、見た目のインパクトだけでなく、表現内容に緩急が付き、より意味合いが深く、かつ、特に若者に「刺さる」表現とする同協会の自信作だ。

 一方のパートラッピングのバスも、前年度に県内を走る電車内や「駅ナカ」に鉄道広告として大々的に展開し、反響の大きかった「建者」バージョンのデザインをアレンジ。かつての「家庭用8ビットゲーム機」を思わせるドット絵のイラストを配してさらなるPRを図る。

 「建者」について同協会は19年6月、その意味の周知を図るため登録商標してそれが認証された。鉄道広告をはじめ、ポケットティッシュやパンフレットの製作など、そのPR展開は全国的に認められるところとなり、全国建設業協会(全建)が主催する社会貢献活動推進月間・中央行事で「社会貢献活動に対する表彰」を受けたほか、2018年度の「建設共済保険制度広報活動表彰」でも全作品の中から最優秀賞に輝いた。今年に入ってからはドット絵による「建者くん」という3人のキャラクターも誕生している。

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