東松戸複合施設が今秋着工へ 従来方式で4分離(松戸市)

[2020/4/3 千葉版]
 松戸市公共施設再編課は東松戸複合施設(仮称)の新設工事について、建築本体と特殊基礎工事を第1四半期(4~6月)、電気設備と機械設備を第2四半期(7~9月)の4分離入札とした上で、今秋にも着工する考えだ。「東松戸まちづくり用地活用事業」の一環で、設計は2019年3月の入札で落札者となった千都建築設計事務所(千葉市美浜区)が担当。約13カ月の工期で、20年度予算では、21年度までの2カ年総額12億1,280万円の継続費を設定している。

設計時に示された施設の完成イメージ

設計時に示された施設の完成イメージ

 新たな複合施設は、S造2階(塔屋1階)建て延べ2,333平方mの構造・規模で計画。図書館と支所に加え、中高生の居場所となる青少年プラザを複合した施設を、公設公営のいわゆる「従来方式」で整備するもので、21年12月ごろの供用開始を目指すもの。

 床面積の内訳は、1階の図書館部分に933平方m、2階の支所機能を充てる事務所に409平方m、青少年プラザに487平方mをそれぞれ配分する。

 建設場所となる東松戸2-14-1、-4~9(旧紙敷土地区画整理65街区)の敷地面積は2,875平方m。同地とその周辺(66街区)は、老朽化などが指摘されていた松戸市立病院の移転候補地として市が取得していた。

 95年の阪神淡路大震災を契機に市は、松戸市立病院と東松戸病院の移転改築を計画。既存の敷地を含むさまざまな候補地が挙がり、紙敷土地区画整理事業地内の保留地に新病院を建設する案を策定。09年度には市が用地を取得するとともに、基本設計を進めていたが、10年6月に現在の本郷谷健次市長が当選したことで、設計が中断された。

 その後あらためて病院整備構想が策定し直され、千駄堀地区への移転方針が決まり、東松戸の保留地については活用方法を検討することとなった。

 16年度には官民連携施策として、民間活力を活用した公共施設の複合化が図られることになり、市ではサウンディング調査を実施。市の公共施設再編整備基本方針に基づき、行政サービス(支所)と図書館、子どもが遊べるスペースをメーンとする、集会機能を持つ施設の整備をプロポーザルで募集した。

 この結果、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とカフェも入居する民間施設を合築した複合施設の建設を提案した、ACAヘルスケア(東京都千代田区)を代表企業とするグループが選定されたが、その後の市議会で承認が得られず撤回。庁内での検討で、公設公営の施設を従来方式で建設する方針を決めていた。

馬橋駅周辺で道路築造工

 市では1日付で、20年度の発注予定工事をまとめており、200件の発注を予定している。

 工期が長期間に及ぶものでは、街づくり課区画整理担当室発注で馬橋駅東側の「馬橋根木内線(幸谷)道路築造工事」が約24カ月の工期で、第1四半期の制限付き一般競争入札が計画されている。

 工事延長には約170mを見込み、函渠工(ボックスカルバート)72m、U型擁壁工55mなどを施工する予定でいる。

 大型案件では「市営横須賀住宅外壁改修その他工事(継続)」も第1四半期に発注し、工期に約12カ月を見込む。「市民会館外壁改修工事」は同様に工期として約12カ月を見込むものの、発注は第4四半期(1~3月)を予定。タイル面と吹付面の改修が予定されている(発注予定工事の詳細は市ホームページを参照)

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