荒川の改良復旧促進 事業概要 94カ所に35億円投入 烏山土木

[2021/07/31 栃木版
 県烏山土木事務所は、2021年度の事業概要と実施予定箇所をまとめた。国庫・県単と受託を含め、94カ所に35億8400万円を投入する。内訳は、道路・街路事業が63カ所22億1430万円、河川砂防事業が30カ所12億5970万円、県環境森林部受託の馬頭最終処分場搬入路工事が1億1000万円となった。那須烏山市の荒川の災害復旧助成事業には、2月補正と合わせ16億1170万円と重点配分し、延べ5900mの堤防嵩上や護岸工、落合橋上部工の発注を目指す。那須烏山市の294号旭町交差点と野上が着工するほか、新規では新屋敷三号沢の堰堤整備に向け詳細設計を実施する。 =3面に事業実施予定箇所一覧表

 294号旭交差点の改善は、同交差点前後200mについて現道幅員11mを、標準部で16.5m、交差点部で19.5mに拡幅し、右折レーンを設置して交通流の円滑化を図る。本年度は、道路両側延べ200mの電線類地中化工事を9月までに発注する。

 同交差点から西へ、宇都宮那須烏山線との交差点まで490m(中央工区)にも電線類地中化を実施する。両側の歩道延べ980mが対象で、工事は北側を対象に年明けにも発注する予定。同県道南工区380mは、県単で詳細設計費を予算化した。

 宇都宮那須烏山線田野倉工区は、JR烏山線アンダー北側の交差点付近にある、砂防指定地隅川に架かる金田橋を架け替える。橋長9.8m(W12.3m)で、上部形式はプレテンション方式PC単純床版桁。現在は下部工を進めており、年内にも上部工を発注する。

 294号野上は、狭あいで緩やかな勾配がありカーブが続く600mについて、東側に歩道2.5mを確保して全幅11mに拡幅する。歩行者の安全とともに、カーブを是正して視認性を確保する。用地補償を進め、320mの初弾工を年内にも発注する予定だ。

 那須烏山御前山線上境は、狭あいでセンターラインのない集落側830mについて車道7.5mに拡幅する。用地補償を進め、本年度は軽量盛土工と法面の落石防止網工を発注する。

 交付金2年目の那珂川町の293号三輪は、通学児童らの安全を確保するため歩道を整備する。全体2940mのうち、小川地内寄りの900mを先行。全幅11.25mに拡幅して片側歩道2.5mを確保するため、改良工1件を一般競争で発注する。

 那珂川町富山地内の那須黒羽茂木線は、那珂川沿い延べ1100m区間11カ所の法面対策工法について、吹付枠工と斜面設置型落石防護柵、もたれ式擁壁+落石防護柵などに決め、防護柵工1件を発注する。那須烏山市小原沢地内の同県道は、延べ5400m7カ所の土砂災害対策の工法を検討。延べ583mについて、ロープ伏せ工やブロック積擁壁、ポケット式落石防止網などの対策を今後検討していく。

 急傾斜地崩壊対策は、行人塚峠I-Aの200mで法面対策、荷田I-Aの115mで崩落土砂防護柵に工法を固めた。初弾工事は、9月までに行人塚峠I-Aを2分割し、荷田I-Aは50mを発注する。旭表I-Aは、崖地の表面保護に有効な吹付法枠工と植生基材法枠工の採用を決め、緊急性の高い西側斜面1000平方mを年明けに発注する。

 那珂川町の矢又大内線は、大内川を渡河する上木戸橋前後700mの狭あい区間を改善する。馬頭東小学校に通学する児童らの安全を確保するため、現道を10mに拡幅し片側に歩道2.5mを確保。架け替える上木戸橋の新橋は、橋長22mの単純非合成鋼鈑桁で、下部工は直接基礎逆T式橋台2基で構成。下部工2基は9月まで、上部工は年内を目途に発注する。

 那珂川町馬頭中心部の街路事業の3・4・2号氏家大子線は、16年2月に事業認可を取得した。狭あい区間465mを都市計画決定の16mに拡幅整備するもので、用地補償を継続して改良舗装工事の発注に備える。

 交付金対象の橋梁補修事業のうち、294号向田橋(L90m)は橋面防水と舗装工を、宇都宮那須烏山線の高瀬橋(L200m)は補修設計を実施する。

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