水管橋を点検・調査 修繕など対策検討 (県営水道)

約100カ所で水管橋を点検している

約100カ所で水管橋を点検している

[2021/10/15 千葉版]
 県営水道は、3日に和歌山県和歌山市で発生した六十谷水管橋の破損を踏まえ、水管橋の点検・調査を進めている。給水区域にある約100カ所が対象。補剛部材を含む水管橋のほか、単独で架設する水管橋について、各水道事務所の職員が目視による点検を実施している。この調査結果を踏まえ、修繕など必要な対策を検討していく考えだ。

 県内でも7日の県北西部を震源とする最大震度5弱を観測した地震で、市原市大坪地先の養老川水管橋(管径800mm)から漏水が発生したため、仕切弁を操作して送水を停止した。

 調査した結果、水管橋や水道管そのものに損傷はなく、水道管の継手部の止水ゴムを固定するボルトが腐食しており、地震の影響で破断したことが原因と判明した。9日に漏水箇所のボルトを交換し、修繕が完了しているが、引き続き、送水を停止し、ほかの継手部についてもボルト交換を進めていく。

 厚生労働省は8日付で、全国の水道行政担当者や水道事業者、水道用水供給事業者に対し、水道法第22条の2に基づく水管橋の維持・修繕について通知した。

 長期の断水が発生し、地域住民の生活に多大な影響を及ぼしている六十谷水管橋の破損では、現地調査により水管橋の補剛部材の破断が発見された。

 これらの状況を踏まえ、水管橋を良好な状態に保つため、補剛部材を含む水管橋の状況を勘案して、必要に応じて目視などの方法により点検を実施することを要請。

 損傷や腐食などの異状があることを把握した場合、水管橋を良好な状態に保つよう、修繕などの必要な措置を講じることを求めている。

 厚労省は、これら実施の参考となるよう「水道施設の点検を含む維持・修繕の実施に関するガイドライン」をとりまとめている。

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