来年度末に整備方針 唐桑で体験学習施設 新市建設計画の進捗状況(宮城県 気仙沼市)

[2021/11/25 宮城版]
 気仙沼市は、新市建設計画(2006~25年度)の進捗状況を明らかにした。ハード事業は全59事業のうち、施行中が27事業、未着手が5事業で、残りが完了など。未着手のうち、唐桑町の体験学習施設整備事業は、2022年度末をめどに整備方針を固める予定だ。

 進捗状況は11日の市議会全員協議会で報告した。新市建設計画のハード事業は20事業が終了し、完了率が33・9%。施行中は27事業で、全体の45・8%を占める。本郷古町線の都市計画道路整備事業など7事業は、復興事業などの別事業に移行した。

 未着手は▽体験学習施設整備事業▽三日町八日町地区の都市再生推進事業▽配水施設整備事業(舘・明戸配水池)▽大沢ポンプ場改修工事▽大沢浄水場増設事業――の5事業。三日町・八日町以外は全て唐桑地区の事業となる。

 体験型学習施設整備事業は、漁業体験の施設ということで検討を進めていたが、大震災が発生して協議がストップした。昨年11月に「唐桑町体験学習施設整備事業計画策定検討会」を立ち上げ、これまでに3回会合を開いて意見を出し合っている。

 検討会のメンバーは地元のまちづくり協議会や観光協会、県漁協の唐桑支所など。施設の必要性は認めているものの、新たに建てる、もしくは漁村センターなどの既存施設を活用するといった点はまだ決まっていない。特に運営主体を決めることが課題になっている。新市建設計画における事業期間は22~25年度。

 三日町八日町地区の都市再生推進事業は、事業手法の内容、実施予定時期、新たな財源の確保を含め、計画全体を再検討する。

 残る水道関連の3事業については、震災以降に水需要が減少しており、現在の施設能力で賄えているため、未着手の状態。唐桑の水道施設は給水開始から49年が経過しているものの、厚生労働省から示された施設更新基準の考え方の事例を踏まえ、2033年度以降の施設更新を予定している。

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