県道路整備課 現道東側にバイパス 西田井二宮線東大島工区 来年度から事業化へ

[2021/12/07 栃木版]

 県道路整備課は、県道西田井二宮線の東大島工区(真岡市小林~東大島)について、2022年度から事業に着手する。現道の東側に延長3200mのバイパスを整備して、安全で円滑な通行を確保する。22年度は用地調査のあと用地取得に着手して、27年度の完了を目指す考え。工事は23年度から31年度の9カ年で実施して、31年度の事業完了を目指す。総事業費は、約20億円を試算している。

 この路線は、真岡市西田井を起点とし、真岡市久下田に至る重要な幹線道路であるとともに、県道高田筑西線を経由して茨城県筑西市を結ぶ地域間の交流・連携を支える道路。また、この事業箇所は山前小学校、物部小学校の通学路に指定されているとともに、近隣の中学生も通学で利用するなど生活道路としても重要な路線となる。

 しかしながら、現道は幅員が狭く、接続する県道真岡岩瀬線沿線には採石場があって大型車の通行も多いため、車両同士のすれ違いが困難なうえ、歩道が未整備なことから通学児童をはじめ歩行者・自転車の安全が確保されていない。このため、現道沿線の土地利用状況や経済性、施工性などを比較検討した結果、この事業箇所にバイパスを整備することで、地域間の交流・連携機能の強化や歩行者・自転車の安全性向上を図る。

 この区間の西側では、鹿・小貝川西・物部工区の延長4300mが16年度に2車線で整備済み。また、この路線の終点付近の石島工区が延長約1600mを整備しており、21年度末の供用開始を予定する。

 今回事業化を計画する東大島工区は、山前小学校南交差点と事業箇所南側の整備済み区間を結ぶ現道東側のバイパスとなる。延長は3200mで、車線数は2車線とし、標準幅員は車道3.0m×2、自転車通行帯1.5m×2、歩道2.5m×1(西側)の計11.5mで計画する。

 事業スケジュールは、22年度に用地調査を実施するとともに用地取得を開始して、工事は23年度から31年度まで9年間を想定している。事業費の内訳は、測量設計費約2億円、用地補償費約9億円、工事費約9億円の計20億円を見込み、国費と県費でそれぞれ2分の1を充当する。

 同課によると、事業化にあたっては再生材の利用や建設発生土の公共工事間の流用に努めるほか、幹線水路の横断部については橋梁や函渠などの構造を比較検討するなど、コスト縮減を図るとしている。

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