産業用地造成会計を新設 普通建設費が2年連続増(22年度予算案 宮城県 角田市)

[2022/2/16 宮城版]
 角田市は15日、記者会見を開き2022年度の予算案を公表した。一般会計は前年度比5.4%増の138億3000万円とする。普通建設事業費は同14.2%増の約13億円を確保し、浸水被害からの防災・減災事業や総合体育館改修事業などを推進する。特別会計には新たに産業用地造成事業を設置し、22年度にスタートする新長期総合計画に掲げた「地域資源を活用した創業と企業誘致」に取り組む。予算には候補地1カ所の造成設計委託費を盛り込んだ。

 新年度の予算編成について黒須貫市長は22年度が新長期総合計画1年目ということで「防災・減災構想の推進と合わせ、重要プロジェクトを推進するための予算編成とした。特に災害に強いまちづくり、子育てしやすいまちづくりを目指す」と説明した。

 一般会計の主な事業を見ると、土木関連では道路改良事業に1億5874万円を計上。防災・減災構想に盛り込んだ市道駅前花島線越水対策や通常事業として団地2カ所の側溝整備、東根地区の市道銀杏石切線(I工区)道路改良などを推進する。防災・減災構想関連では南町斗蔵線に延長350mの改良工事費8350万円、大沼野田前線に工事費3050万円を計上した。継続事業の住社橋の整備には工事費8678万円を付けている。

 河川維持補修事業には、委託費2170万円を措置。浚渫に向けた費用で、笠島川と中島川の測量設計、庄司堀川と尾袋川の浚渫業務費に充てる。公営住宅の長寿命化に向けては、関ノ内住宅の改修へ設計委託費666万円を盛り込んだ。

 教育費には、小学校施設整備事業に7015万円を充当。体育館の照明LED化工事、統合後の金津小学校(現・金津中学校)の駐車場整備などを予定している。新規となる総合体育館改修事業には工事費2億1000万円を盛り込み、老朽化対策として屋上や外壁工事を行う。

 このほか、旧角田保育場解体撤去に工事費8720万円、総合福祉センターへの自家用発電設備設置工事費1億8268万円も計上している。

 特別会計に新設した産業用地造成事業には、造成実施設計委託費2924万円を計上。21年度に産業用地の適地調査を実施しており、この結果に基づき候補として、優先的に整備を進める梶賀地区の1カ所を対象に調査・測量・造成設計をまとめる。1ha規模の用地を準備し、企業誘致を戦略的に推進する。

 企業会計は、水道事業で老朽配水管更新事業に1億2301万円を措置し、錦町1号線など3路線下の管を敷設替えする。下水道事業は管路建設事業に裏町排水区の基本設計など4業務の委託費に5800万円、野田排水区の雨水幹線築造など7件の工事費に1億4025万円を付けた。

 予算案は17日開会の市議会第416回定例会に提出する。

■角田市 主な会計別予算案 2022年度 (単位:万円)
会計区分 予算額 前年度比(%)
一般会計 138億3000 5.4
 普通建設事業費 12億5146 14.2
特別
会計
産業用地造成事業 3000 皆増
企業
会計
水道事業 13億2290 △6.5
 建設改良費 3億1126 △8.8
下水道事業 20億5661 △4.0
 建設改良費 2億3354 △23.7

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