統合小で基本設計 当初予算 土浦幼稚園の改修に4.3億円(土浦市)

[2022/3/8 茨城版]
 土浦市(安藤真理子市長)はこのほど、22年度当初予算案の概要を明らかにした。一般会計の総額は526億5000万円となり、対前年度比5.9%の増加となった。主な事業では上大津地区統合小整備の基本・実施設計委託料や、認定こども園土浦幼稚園の改修工事費4億3716万円、博物館の大規模改修工事費4億9683万円などを盛り込んだ。

 一般会計の投資的経費については、同43.7%増の35億3183万円。大幅増となったのは、上大津地区統合小学校整備や荒川沖木田余線(I期)整備などを進めることが理由となる。特別会計では、8会計の合計で同0.9%増の414億5000万円となった。

 主な事業のうち、上大津地区統合小学校整備事業では、基本・実施設計委託料などに22-24年の3カ年で総額1億6266万円の継続費を設定。22年度にはプロポーザルを実施し、設計業者を選定する。その後、25年度ごろから着工し、27年度の開校を予定している。

 この事業は、上大津地区の生徒数減少を受けて、上大津東小学校と菅谷小学校を統合するもの。統合先は土浦第五中学校付近に決定。整備の際には、敷地内に公民館機能を設置し、小学校と公民館の複合化を検討している。施設の規模は校舎棟が約6600平方m、体育館が1064平方m、公民館が340平方m、児童クラブが288平方m程度となる。概算事業費は41億から42億円程度を想定。なお、基本計画は建設技術研究所(東京都中央区)が担当している。

 認定こども園土浦幼稚園整備事業では、工事費に22-23年の2カ年で総額4億3716万円の継続費を設定。2カ年で工事を実施し、23年10月の開園を目指す。

 この事業は文京町にある土浦幼稚園と東崎町にある東崎保育所を統合し、認定こども園として整備するもの。統合場所は土浦幼稚園となり、既存施設の改修工事で対応する。工事は柱を残しての全面改修を行うほか、新たに調理室や沐浴スペースの設置も行う。施設の規模は2階建て、延べ1125平方m程度になる予定。基本・実施設計は横須賀満夫建築設計事務所(水戸市)が担当している。

 博物館大規模改修事業では、工事費に22-23年の2カ年で総額4億9683万円の継続費を設定。この事業は施設の老朽化を受けて改修工事を行うもの。工事は空調設備や給排水衛生設備の改修のほか、照明のLED化、屋上防水、多目的トイレの改修などを予定する。なお、実施設計は総合設備コンサルタント(東京都渋谷区)が担当している。

 新治運動公園整備修繕事業では6227万円を予算化した。この事業は同公園の多目的グラウンドの人工芝化を行うとともに、駐車場不足を踏まえ、駐車場の増設を行う。当初予算では、駐車場整備の工事費を計上した。駐車場の規模は2000平方m程度に設定。実施設計は常陽測量設計(土浦市)が担当している。

 荒川沖木田余線(I期)整備事業では道路改良舗装工事などに4億7608万円を計上。この事業は都市計画道路真鍋神林線から国道354号までの3車線区間(延長1300m)を4車線化するもの。22年度は道路改良舗装工事延長1300mや、交差点改良工事2カ所などを実施していく。

 IC周辺地区土地利用促進事業では、事業化検討調査委託料に5005万円を予算化。この事業は桜土浦IC周辺で産業系土地利用の事業化を進めるもの。22年度には、これまでの調査結果をもとに、地権者説明会や企業へのヒアリングを実施していく。

 スマートIC整備事業では予備設計委託料に2126万円や、現況平面図作成に447万円などを盛り込んだ。この事業は市民からの要望を受け、土浦北-桜土浦IC間へのスマートIC設置を検討するもの。今後は準備段階調査箇所の選定に向け、国やネクスコなどの関係機関と協議を行う予定だ。

 学校関係では小中学校長寿命化に9074万円を予算化。22年度には東小の体育館と真鍋小の校舎、都和南小の校舎と体育館、乙戸小の校舎と体育館、土浦第二中の武道場、都和中の体育館で実施設計を行う。また、トイレの洋式化関連では3497万円を計上。対象は小学校12校と中学校5校、義務教育学校1校で、各校でトイレ改修の実施設計を予定する。

 土浦城址整備事業では改修工事費などに4112万円を確保。この事業は県指定史跡「土浦城址および櫓門」の整備を行うもの。これまでに、西櫓と東櫓、本丸土塀の復元を実施。新年度には霞門の改修と東櫓の外壁修繕、西櫓周辺のLED化を実施していく。

 土浦港周辺広域交流拠点民間事業者誘導事業では、22年度にラクスマリーナなどが位置する川口2丁目地区の1万4600平方mの敷地の利活用として、民間事業者の公募を行う。事業費には52万円を確保。同地区への民間活力導入で水辺のにぎわいづくりを進めていく。

 私立保育園整備事業には1億9249万円を計上した。この事業は民間に移管した保育施設に対して、補助を行うもの。今回は新生めぐみ保育園の新設工事が対象となる。

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