西那須野道路で改良など 事業計画 3事業に約63億円計上(宇都宮国道)

[2022/4/29 栃木版]

 国交省宇都宮国道事務所は、2022年度の事業概要を公表した。主な事業費は、改築事業が43億7000万円、交通安全事業(I種)が9億1200万円、電線共同溝事業が10億1200万円の、合計62億9400万円を計上する。国道4号は西那須野道路で改良工事や電線共同溝工事、歩道橋工事を実施するほか、矢板大田原バイパスと矢板拡幅で調査設計などを進める。また、交通安全事業で上横田1・2工区の歩道拡幅工事など、電線共同溝事業で小山喜沢電線共同溝の調査設計や本体工事などを計画。国道121号日光川治防災は、引き続き調査設計を実施する。

 改築事業のうち、新4号国道は春日部古河バイパスの整備に4億1200万円を配分する。同事務所は春日部古河バイパスのうち、茨城県区間(五霞町幸主~古河市柳橋)11.2kmの整備を担当。22年度は調査設計のほか、幸主地区の改良工事および元栗橋跨道橋の下部工事を実施する。

 国道4号は、西那須野道路の整備で調査設計、用地買収、改良工事、電線共同溝工事、歩道橋工事を実施する。西那須野道路は那須塩原市三区町から西富山まで、延長4.6kmのバイパスおよび現道拡幅事業で、22年度の事業費は7億0500万円を配分する。

 矢板大田原バイパスは、矢板市針生から那須塩原市三区町まで延長7.9kmのバイパスと現道拡幅事業となり、区間内にJR東北本線や箒川、江川を渡河する新橋を架設する。22年度は調査設計を継続するため、事業費3億3000万円を計上している。

 矢板拡幅は、矢板市片岡の東北道矢板ICから同市針生の矢板大田原バイパス南側まで、延長6.5kmの現道拡幅事業。19年度に都市計画決定され、道路の影響範囲が確定して用地買収に着手した。22年度は事業費5億2000万円を確保し、引き続き調査設計や用地買収の進捗を図る。

 国道50号は、結城バイパスの整備に20億8800万円を予算化した。延長7.7kmのバイパス事業で、このうち茨城県結城市結城から筑西市布川までの2.8kmは現状、暫定2車線となっている。23年春ごろの4車線開通を目指して、本年度は調査設計や橋梁上部工、改良工事、舗装工事を継続する。

 国道121号日光川治防災は本年度も調査設計を計画し、事業費3億1500万円を計上した。この事業は、日光市五十里から川治温泉川治まで、延長3.4kmの防災対策事業。関東・東北豪雨で川治温泉街が一時的に孤立したことから、日光市川治地区~藤原地区の約8km区間を優先整備区間と定め、そのうち日光市五十里から川治温泉川治までを国直轄の権限代行事業で進めている。

 交通安全事業(I種)の上横田1・2工区歩道整備は、国道4号宮の内2丁目交差点から(仮)横川西小交差点までの延長2.2km区間の歩道幅員が狭小なため、歩道を拡幅するとともに交差点部の右左折レーンを延伸して、渋滞の緩和を図るもの。本年度は事業費8600万円で、用地買収および歩道拡幅工事を実施する。

 また粟宮歩道整備は、国道4号の小山市粟宮地先1.4km区間で上下線の歩道整備を行い、通学児童をはじめ歩行者の安全性向上を図る。幅員を現況の12.15mから16mに拡幅し、歩道(3m×両側)の下には電線共同溝も設ける。22年度は用地買収を計画し、事業費1億3400万円を確保した。

 国道4号那須町以北線形改良は、那須町高久甲(弓落交差点)から福島県県境までの14.2km区間で、曲線半径が120m未満のカーブや狭あい箇所、歩道未設置箇所など道路構造令を満足していない箇所に、線形改良、歩道設置、車道拡幅などの事故対策を行う事業。22年度は事業費1億5700万円を予算化し、調査設計、用地買収および工事を実施する。

 国道50号久保田町交差点改良事業は、足利市南部に位置する国道50号と県道20号が交差する交差点で、上り線・下り線右折レーンの延伸、交差点のコンパクト化やカラー舗装による注意喚起により走行する車両の安全性向上を図るもの。22年度は調査設計に500万円を計上した。

 電線共同溝整備は、市街地の防災機能向上と美しい街並の形成を目的とする。22年度は国道4号の小山市若木町~喜沢(延長3km)、下野市小金井~笹原(同2.4km)、下野市薬師寺~下石橋(同3.1km)、下野市下古山~宇都宮市茂原(同4.2km)、宇都宮市西原町~簗瀬町(同0.6km)、宇都宮市平出工業団地(同2km)、宇都宮市平出工業団地~下岡本町(同2km)、宇都宮市下岡本町~中岡本町(同3.5km)、および国道50号の足利市問屋町~上渋垂町(同1.3km)で、調査設計や本体工事、引込連系管路工事、連系設備工事を実施する。

 このほか同事務所では、国道4号、新4号国道、国道50号の3路線、総延長約230kmの維持管理に取り組み、道路巡回や道路清掃、除草、樹木の剪定、除雪などの日常管理を始め、道路施設の老朽化対策を実施する。老朽化対策では、国道4号の鬼怒川橋、国道50号の小山大橋や渡良瀬川大橋などで点検を、新4号国道の五霞高架橋(下り)や総和高架橋(下り)などで補修工事を計画している。

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