企業立地の適地調査 宮城県から補助採択後に委託(宮城県 気仙沼市が本年度)

[2022/6/30 宮城版]
 気仙沼市は本年度、県の産業用地整備促進事業補助金を活用し、企業立地の適地調査業務を委託する。市内全域を対象に、企業が立地しそうな場所を探し、産業用地として整備する予定。一般会計6月補正予算では適地調査業務の委託費に1000万円を計上。県の補助採択は7~8月ごろを見込んでおり、採択され次第、一般競争入札か公募型プロポーザルで同業務を委託する考え。

 市では大震災津波の被害を受けた後、防災集団移転の跡地を産業用地に活用できかないかどうか調査し、すでに小泉地区など一部で産業用地を生み出している。復興事業も一段落したことから、今回は県の補助金を活用し、防集跡地にこだわらず市内全域を対象に改めて適地を探すことにした。

 復興事業では市内に自動車専用道路の三陸沿岸道路が整備され、全線開通して仙台市まで直結したため、この沿線で企業立地を見込める可能性がある。一方で、沿岸部は津波浸水のリスクもあるため、内陸部でも企業立地の可能性を模索する。

 市は2020年度に移転元地土地活用支援業務をURリンケージに委託し、小泉、松崎片浜、唐桑只越の3地区で企業誘致に向けた調査や資料作りなどを進めたことがある。3地区とも防集跡地で、産業用地への転換を検討した。

 小泉地区は約3.8haの土地を産業用地として企業に提供することを想定。一部には民有地が含まれている。三陸沿岸道路の小泉海岸インターチェンジから約2kmの距離に位置している。すでに市のホームページで事業者向けに用地情報(宅地カルテ)を公開中。これまでに鎌倉ビール醸造(神奈川県鎌倉市)の立地が決定した。

 市は同社と8日に立地協定を締結。同社は6212平方mの敷地にクラフトビールの製造工場を建設する計画で、年内の着工、2023年10月の稼働開始を予定している。

 松崎片浜地区は、土地区画整理事業の区域外で新たに移転元地が活用できないかどうか調査した。対象面積は約3ha。ただ、当初予定していた土地区画整理事業地内の活用がまだ進んでいないため、まずはそちらの動向を見極める必要がある。

 土地区画整理事業地内は面積が約4.8haで、北街区と南街区の商業地を一体的に利用してもらうため、2019年度に立地事業者を募集し、1者から申し込みがあった。ただ、その後に発生した新型コロナウイルス感染症の拡大などが影響し同者とは契約には至っておらず、依然として協議中となっている。

 只越地区は、三陸沿岸道路を下りて唐桑半島方面に向かう海岸沿いの近辺で、防集跡地の活用を探った。こちらは市有地と民地が混在しているため、現時点で一体的な土地利用が難しい状況にある。立地を希望する企業がいれば、借地などで支援したいと考えている。

 市はこうした過去の調査結果も参考にしながら、企業立地の新たな適地調査を進める。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.