庁舎解体で設計費 防災道の駅整備に基本構想(大子町補正)

[2022/9/6 茨城版]
 大子町は、9月定例議会に一般会計補正予算案2件を提案し、総額を124億6973万円とする。このうち、2億8208万円を追加する第3号補正では、役場庁舎等解体工事設計業務委託料に2998万円を予算化するほか、道の駅「奥久慈だいご」と防災道の駅に向けた施設整備基本構想策定業務委託料などを計上している。

 このうち、役場庁舎等解体工事の解体では、8月に新庁舎が完成して今月末にも供用を開始する予定となり、解体後の跡地には防災道の駅の整備が計画されている。1961年に完成した現庁舎は、敷地内にRC造3階建て、延べ2106平方mの本庁舎や、建設課などが入る第1分庁舎(RC造平屋377平方m)、農林課などが入る第2分庁舎(RC造平屋240平方m)などが立地。当初は新庁舎の建設地として充てる予定だったが、19年10月に発生した台風19号の被害で、押川と久慈川の合流部にある現庁舎も越水により周辺一帯が浸水したため、建設地が変更された経緯がある。

 20年度に策定した「まちなかビジョン」では、現庁舎跡地について道の駅「奥久慈だいご」の第2駐車場として整備するほか、久慈川緊急治水対策プロジェクトによる堤防の嵩上げに合わせて一部を国道461号と含めて嵩上げし、広域的な防災拠点として活用する。21年6月には、「防災道の駅」として認定され、土砂災害特別警戒区域に対する対策(擁壁整備など)など必要な施設整備と、現庁舎跡地に対する耐震化施設や非常用発電機、貯水槽、ヘリポート、防災倉庫、防災トイレなどの整備が計画されている。

 今回の補正では、道の駅「奥久慈だいご」と防災道の駅のさらなる連携に向け、施設整備基本構想策定業務委託料も計上した。これと関連して県大子工務所では、6日に防災道の駅の測量設計業務に係る指名競争入札を予定している。

 このほか、都市計画区域内のコンパクト化に向けた立地適正化計画策定業務委託料として総額1027万円の2カ年継続費(22-23年度)を設定する。補修工事費に35万円を予算化した各保育所では、頃藤保育所休憩施設のエアコン入替設置工事に9万円、塗装が劣化した小生瀬保育所の遊具等塗装工事に26万円を投じる。

 大子おやき学校では、敷地を活用したソロキャンプ場対応のテントサイト整備に工事費423万円を確保し、駐車場や照明、フェンス、トイレなどを整備。戸閉めの状況で食品加工をする必要があるため、製造工場の空調機設置工事費に170万円を計上した。

 旧黒沢小学校(ルネサンス高校)の老朽化した給水ユニットの交換改修工事費に195万円、旧下野宮小学校の国有地(A312平方m)購入に137万円、有事の際に基幹避難所となる町営研修センターに屋外調理施設(東屋3基、延べ200平方m、コンクリート舗装)を設置するための工事費400万円を確保。久慈川緊急治水対策プロジェクトによる堤防整備に合わせ、久野瀬地区の既設町道集約化や町道改良を行うための測量・設計等業務委託料に488万円を予算化した。

 災害復旧費では、7月臨時議会の補正で土木費に予算付けしていた町道3315号線の法面改修工事を災害復旧費に工事費3030万円を付け替える。新たに7月の豪雨による復旧工事を行うため、大沢川(栃原、平見田)のブロック積み(L25m)に工事費337万円を予算化し、同じく大沢川(栃原、仲平)の堆積物撤去に15万円、前冥賀沢(冥賀、久保田)の転石破砕・敷き均しに17万円を計上する。

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