7者が病床配分要請  東葛南部の病院整備(県健康福祉部)

[2023/10/28 千葉版]

 千葉県健康福祉部は、東葛南部保健医療圏の病床整備計画について、応募した7者745床の計画概要を明らかにした。医療法人社団の鴻愛会や貴志会が開設、医療法人の徳洲会などが増床を申請している。この医療圏では459床を配分する予定。最終的な病床配分は、県医療審議会病院部会での審議などを経て、2024年2月ごろまでに決定する見通しだ。

 今回の応募では、3者が開設、4者が増床を申請。予定地は鎌ケ谷市3カ所、船橋市2カ所、習志野市と浦安市が各1カ所となった。

 医療法人社団鴻愛会(神成文裕理事長)は、習志野市東習志野地区で、習志野共生病院(仮称)の整備を計画。病床数は、習志野市周辺の配分状況をふまえ、回復期99床、慢性期100床の計199床とする。

 医療法人社団貴志会 (前田清貴理事長)は、鎌ケ谷市初富地区で、鎌ケ谷おひさま病院(仮称)の開設を提案。病床数は、急性期49床、回復期100床、慢性期50床の計199床。一般病棟、回復期リハビリ病棟、地域包括ケア病棟、療養病棟の整備を想定する。

 医療法人社団寿光会(作田美緒子理事長)は、鎌ケ谷市軽井沢地区で、鎌ケ谷北病院(仮称)の設置を計画。慢性期128床、回復期22床の計150床を確保することで、同医療圏における慢性期・回復期機能の不足に貢献する。

 一方、増床の応募をみると、医療法人徳洲会(東上震一理事長)は、千葉徳洲会病院(船橋市)と鎌ケ谷総合病院(鎌ケ谷市)の2カ所で増床を申請。

 千葉徳洲会病院では、救急患者の増加に対応するため、高度急性期20床、慢性期24床の計44床を、鎌ケ谷総合病院では、今後増加が見込まれる心血管疾患への対応と予後の体制充実に向け、回復期89床の増床を求める。

 公益社団法人地域医療振興協会(吉新通康理事長)は、東京ベイ・浦安市川医療センター(浦安市)で、急性期20床、回復期40床の計60床の増床を計画、地域の救急医療ニーズに応える。

 医療法人社団睦会(松岡かおり理事長)は、いけだ病院(船橋市)で4床の増床を申請。増床にあたっては、旧老健施設の改築または病棟新築により対応する。

 22年1月の県保健医療計画の中間見直しに伴う病床の整備については、同年6月に整備計画を公募し、23年3月に病床配分を実施。その後、東葛南部、東葛北部の両保健医療圏で、さらなる病床の整備が必要となったため、8月に整備計画を公募していた。

 東葛北部保健医療圏の病床整備計画については、224床の配分に対して、7者745床の開設および増床申請が寄せられている。

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