病棟建替2年先送り 25年度の着工へ (千葉県長生広域組合)

[2023/12/14 千葉版]
 千葉県の長生郡市広域市町村圏組合は、公立長生病院(茂原市)の病棟改築工事について、大型事業が重なるため、着工予定時期を2023年度から2年先送り、25年度とする方針を明らかにした。駐車場の一部を活用して、病棟の建て替えを進めていくもので、規模は現施設と同程度を想定。基本・実施設計業務は榎本建築設計事務所(千葉市中央区)が担当している。

 長生病院のB棟は、手術室や厨房、リハビリ室などの重要な機能を備える。耐震基準を満たしていないことや老朽化による配管からの漏水などがあり、早急な改築が求められている。

 中長期ビジョンの実行計画となるアクションプランでは、新病棟の建設予定時期は23~24年度となっている。同組合の最終処分場建設や消防庁舎建て替えなど大型事業と時期が重なるため、構成市町村で協議した結果、2年先送りとし、25~26年度とする方針だ。

 既存施設の構造・規模はRC造5階建て延べ3768平方m。新病棟は駐車場の一部を活用しながら、建設を進めていく。施設は3階建てとし、規模は現施設と同程度を想定。担当者によると、建設資材などが高騰しているため、設計を見直す可能性があるという。

 B病棟は新耐震基準を満たしておらず、3階部分で、地震の震動・衝撃に対して危険性が高くなっている。1978年建築、79年竣工と、築40年が経過しており、排水管から水漏れが発生するなど、施設全体で劣化がみられ、建て替えが必要な状況だ。

 長生病院の敷地面積は2万6482平方m。建物はA~C棟の3棟で構成。B棟以外の施設規模は、A棟がRC造3階建て延べ1698平方m、C棟がRC造6階建て延べ7234平方mとなっている。

 長生郡市唯一の公立病院として、救急医療や災害医療など、地域で必要とされる医療を優先して提供する重要な役割を担っている。

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