森林公園を刷新へ パークPFIで設置予定者選定(龍ケ崎市)

[2023/12/14 茨城版]
 龍ケ崎市は、8月から進めていた森林公園リニューアル事業に関するパークPFIの事業者公募で、設置等予定者にパシフィックネットワーク(神奈川県茅ヶ崎市)を代表とする「フォレストアドベンチャーグループ」に選定した。今月に基本協定、1月に実施協定を結び、25年4月のグランドオープンに向け準備を進めていく。

 この森林公園は、市北部の泉町にある面積約12.7haの都市公園で、1986年7月に開園した。敷地内には、人工林の中にふれあい広場やキャンプ場、アスレチック広場、親水施設、遊歩道などが設置され、キャンプ場のキャビンはつくば万博で使用されたものなどを使用していることが特徴となる。

 現在では、開業から40年近くが経過して施設の老朽化などが進み、施設の利用者も減少している状況だ。このため、市民に長く愛され、地域と連携した賑わいのある「市の拠点となる公園」を目指したリニューアルに向けて、パークPFIによる民間活力を利用した新たな管理運営手法を導入することとした。

 事業者は休養施設や飲食などの便益施設などの公募対象公園施設を設置して管理運営するとともに、特定公園施設などの整備管理運営を行う。公園施設と特定公園施設以外の区域についても管理許可の下、管理することとなる。公的な施設整備分は、市が負担金として補助を行う。

 公園内施設のうち、必須事項には、▽キャンプ場施設(キャンプサイト、バーベキューサイト、キャンプ場等およびキャンプ場を管理運営する上で必要となる施設)▽アスレチック施設▽子供の遊び場となるような遊戯施設▽トイレ棟▽シャワー棟──などを指定。提案に当たっては、公園のポテンシャルを最大限に活かし、魅力向上や賑わいの創出および地域の活性化並びに公園利用者の利便性の向上、その他施設の機能増進や活性化につながる事業や、公園全体を活用し、魅力向上や賑わいの創出を目的とする市外からの交流人口が増加し、かつ定期的に実施することが可能なイベント等に関する提案を求めた。

 フォレストアドベンチャーグループの提案では、事業コンセプトに「広域的な観光交流拠点として、新たな『にぎわい』の創出へ」を掲げ、公募対象公園施設として物品や地場産品の販売などを行うコミュニティ・ハブ(仮称)を提案。特定公園施設として、敷地北側のアスレチック施設や敷地南側にキャンプ場、敷地東側にバーベキュー場を提案している。

 市では、本年度の当初予算に、事業費として総額6億7701万円の2カ年経費続費を設定している。今後は、大半が借地となっている敷地の取得を行う一方、3億2100万円を上限として事業者の整備費用を負担していく。

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