県全域を規制区域に 盛土規制法 許可対象規模引き下げも(県資源循環推進課・県都市政策課)

[2024/6/8 栃木版]

 県環境森林部資源循環推進課と県土整備部都市政策課は、盛土規制法に基づく基礎調査の結果を公表した。中核市の宇都宮市を除き、県全域を宅地造成等工事規制区域または特定盛土等規制区域のいずれかの規制区域に設定している。あわせて、特定盛土等規制区域では規制が市町土砂条例よりも緩和されないよう、特定盛土等規制区域の許可対象規模を引き下げるための盛土規制法施行条例(仮称)の制定を検討していく。今後は7月から8月にかけて、規制区域案と盛土規制法施行条例のパブリックコメントを実施し、県議会の議決を経て25年4月には規制区域を指定して運用を開始するとともに、盛土規制法施行条例を施行していく。

 2021年7月に静岡県熱海市で発生した土石流災害を受け、危険な盛土等を全国一律の基準で包括的に規制する盛土規制法が23年5月26日に施行された。この改正により、経過期間となる25年5月25日までに新たに「宅地造成等工事規制区域」と「特定盛土等規制区域」を指定し、その区域では盛土や切土、土石の堆積に関する工事の規模により許可手続きが必要になる。

 本県では、25年4月1日から法の運用を開始できるよう、区域指定に向けた基礎調査をパスコに委託して、中核市の宇都宮市を除く県全域を対象に2カ年で基礎調査を実施してきた。その結果、これまで市町との調整を行いながら、宇都宮市を除く県内全域を宅地造成等工事規制区域、または特定盛土等規制区域のいずれかに設定した規制区域の案を、基礎調査の結果として取りまとめた。

 宅地造成等工事規制区域は都市計画区域の全部に加え、都市計画区域外にある集落を設定している。また特定盛土等規制区域は、市街地や集落などから離れているものの、地形などの条件から盛土が行われれば人家に被害を及ぼしうるエリアとして設定している。

 さらに特定盛土等規制区域では、都道府県の条例により許可対象規模の引き下げができるため、これまで盛土等を規制してきた県と市町の土砂条例の規制状況などを踏まえ、市町との調整のもと、特定盛土等規制区域の規制が各市町の土砂条例よりも緩和されないよう、許可対象規模を引き下げるため盛土規制法に関する施行条例の制定を検討していく。

 盛土規制法では、土地の形質の変更(切土・盛土)と一時的な土石の堆積の2種類の行為を規制しており、それぞれ一定の高さや面積を超える場合に許可が必要となっている。

 現行の市町の土砂条例の許可対象規模は、特定盛土等規制区域を指定予定の10市町のうち佐野市・鹿沼市・大田原市・矢板市・那須烏山市・塩谷町の6市町が500平方m超、那須塩原市・那須町の2市町が1000平方m超で、日光市・那珂川町の2市町は面積によらずとしている。

 このように、多くの市町で500平方mを超える盛土に対して規制している状況にあるため、特定盛土等規制区域の許可対象規模(面積要件)は、これまでの市町の土砂条例の規制よりも緩和されることが無いよう、3000平方mから500平方mへと引き下げる。

 今後のスケジュールは、基礎調査の結果に基づく規制区域の案を、7月から8月にかけて盛土規制法施行条例案とあわせてパブリックコメントを実施していく。その後はパブリックコメントの結果も踏まえ、12月の議会に盛土規制法施行条例案を提出し、25年4月には規制区域を指定して運用を開始するとともに盛土規制法施行条例を施行していく。

 なお、この盛土規制法については、環境森林部と県土整備部との共管で対応することとし、県土整備部では規制区域の指定や許可などの関連事務を行い、環境森林部では既存盛土調査の実施や不法盛土などへの対応をしていくこととしている。

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