新体育館を増額 新保育園の設計委託料は削除(常陸太田市補正)
[2024/12/5 茨城版]
常陸太田市は、2日開会の定例市議会に、2億8146万円を減額して総額を326億6476万円とする本年度の補正予算案を提案した。主なものでは、新総合体育館建設事業で継続費を変更。従来の3カ年(24-26)を4カ年(24-27年度)に延長するとともに、工事費として7億0703万円を増額し、事業費総額を70億0679万円とする。年明けにも入札手続きに着手し、3月議会での契約を目指す。このほか、当初予算で計上していた新設保育園設計委託料3256万円と、市道0139号線整備委託料4億9725万円をそれぞれ減額する。簡易水道事業では、テレメータシステムの更新に債務負担行為を設定する。
新総合体育館は、1977年に建築した旧体育館の老朽化や狭あい化、トイレや観覧席、駐車場の不足、バリアフリー化への対応などのほか、空調がなく夏場の使用にも支障があることなどから計画したもの。整備計画では、アリーナの屋根はドーム型とし、メインアリーナとサブアリーナを分割。構造はSRC造一部RC造・S造の2階建てで、延べ面積は6875平方mとしている。メインアリーナには2階に1280席を有する観客席が設置され、サブアリーナやトレーニング室、ミーティング室なども整備する。設計は安井建築設計事務所と柴建築設計事務所の設計JVがまとめた。
当初は9月議会での契約承認を目指していたが、入札が不調となり、その後は工事内容の見直しやヒアリングなどを行い、調整を進めていた。工事発注は年明けから手続きを開始し、2月ごろの開札を予定している。25年度早々に着工した後、本体工事の進捗を見ながら外構工事などを別途発注する。28年度早期の供用開始を目指す。
新設保育園の整備は、市内に2カ所ある公立保育園(木崎保育園、宮ノ脇保育園)の老朽化を受けて、施設統合も視野に検討を進めるもの。当初は本年度に方向付けを行ったあと、設計まで着手する計画でいたが、スケジュールを延期することとした。少なくても2カ所程度の公立保育所を残す方針のため、新設のほか、既存2施設との統合なども視野に検討するとしていた。
市道0139号線では、交付金が当初見込んでいた社会資本整備総合交付金が減額となったことから事業費を削減する。本議会には、予算減額に伴い6月議会で県と契約を結んだ工事委託料についても、道路改良工事分1億3000万円を減額する契約変更案が提案されている。
簡易水道事業会計補正予算(第2号)では、施設中央監視装置更新工事費として2億0006万円(25-26年度)の債務負担行為を設定する。市の簡易水道事業は、水府地区と里美地区で運用されているが、両地区の状況を監視している水府地区に設置されてるテレメータシステムを更新する。年内に契約し、25年度から2カ年で工事を進める。
下水道事業等会計補正予算案(第1号)では、収益的支出にマンホールポンプ場汚水ポンプ交換工事費として2321万円、機械及び装置除却費に2020万円などを予算化している。