千葉北西連絡道路の事業化へ 概略ルート比較検討を本格化(千葉国道)

[2025/4/30 千葉版]
 国土交通省千葉国道事務所は30日、国道16号の渋滞を解消するために計画している「千葉北西連絡道路」について、検討業務の委託事業者を選定する簡易公募型プロポーザルを公告する。事業化に向けた計画段階評価を進めるため、概略ルートの比較検討を本格化する方針だ。

 件名は「R7千葉北西連絡道路検討F7業務」。千葉北西連絡道路検討会で策定した基本方針を踏まえ、「構造段階における道路計画策定プロセス」で必要となる業務を担う。

 具体的には、概略ルート・構造や整備効果、コミュニケーション活動の計画などを検討するほか、検討会の資料作成や運営を支援する。履行期間は6月下旬から2026年2月まで。

 プロポの参加資格は、関東地方整備局(港湾空港関係を除く)の「土木関係建設コンサルタント業務」に関する一般競争(指名競争)参加資格があることなど。業務実績として「道路事業における計画段階評価を行った業務」を求めている。5月20日まで参加表明書と技術提案書を受け付けている。

 千葉北西連絡道路は核都市広域幹線道路の機能を兼ね備えた高規格道路として調査中の道路。計画段階評価を含む概略計画の検討に向け、24年2月に地元検討会を設立した。

 検討会では、計画の具体化に向け、アンケートやオープンハウス、ワークショップ、企業ヒアリングなどを実施し、複数のルート案を提示。道路計画策定プロセスを通じて「概略計画」をとりまとめる方針だ。

 このプロセスでは、沿線住民との密接なコミュニケーションを通じて、地域の理解や協力を得ながら道路計画を検討していく。

 千葉国道事務所は対話形式による説明会「オープンハウス」を今月23日から6月29日まで開催。併せて、千葉北西連絡道路のポータルサイトでは、幅広く意見を聞くため、ウェブアンケートを実施しており、6月30日まで意見を受け付けている。

 基本方針では、核都市広域幹線道路の機能を兼ね備えた、多車線で構成する自動車専用道路の計画具体化が必要とした。起終点を、つくば野田線以北(野田市)から国道464号付近(印西市)までとし、常磐自動車道や国道6号へのアクセス性を考慮することを求めている。

 国道16号は県北西部を南北に連絡する唯一の広域的な道路となり、柏市内や千葉市内で慢性的に渋滞している。19年台風19号の豪雨災害では、田中調節池の市道が通行止めになり、並行する国道16号に交通が集中し、大規模な渋滞が発生した。

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