中学校新築工事を公告 参加は単体か2~3社JV 予定価格34億円(宮城県 蔵王町)
[2024/5/8 宮城版]
蔵王町は7日、「蔵王町立蔵王中学校新築工事」の一般競争入札を公告した。RC造2階建て延べ8133平方mの学校について、建築・設備・外構を一括で発注する。県内に事業所を置く単体または最大3社構成の特定JVによる参加を求める。予定価格は34億円。30日まで参加申請を受け付け、6月23日に開札する。2027年4月の開校を目指す。
入札参加資格は、単体・JVの共通項目として▽町の入札参加資格の承認▽県内に本社・支社・営業所──。さらに単体は特定建設業の許可と、経審の建築一式工事の総合評定値が1500点以上であることが必要。
特定JVは特定建設業の許可を持つ2社または3社による構成とし、経審の建築一式工事の総合評定値については代表者が1300点以上、構成員が850点以上とする。
これ以外に単体とJVの代表者は、過去10年以内に国や地方公共団体、公共法人、学校法人が発注した延べ4000平方m以上(2階建て以上)かつ、RC造かSRC造の施設(公共または教育)に関する新築・増築・改築を元請として完成させた施工実績も求めた。
入札参加申請に必要な書類様式は町ホームページに掲載済み。設計図書は町役場2階の閲覧台で閲覧できる。建設課が入札参加の申請窓口や契約、工事監理などを担当する。開札後に仮契約を結び、7月上旬の開催を見込む町議会へ工事請負契約議案を提出し、可決後、本契約となる。
新築工事では、新中学校の校舎や付属施設に関する建築・電気設備・機械設備・昇降機設備、外構の一式を担当する。交替制の週休2日工事の適用案件となるが、契約後、施工者が現場閉所型を希望する場合は協議に応じる。工期は27年2月26日まで。
蔵王中学校の建設地は、遠田字西浦上の約4.1haの敷地。建物は敷地を有効に使える校舎・体育館・武道館一体型で、規模がRC造一部S造2階建て延べ8133平方m。校舎は1階に特別支援学級や職員室・保健室、2階に普通教室(6室)や多目的室、各種特別教室を配置する。大屋根の「蔵王ホール」が特徴的で、内装の木質化やZEB化も図る。付属施設としてRC造平屋約383平方mの屋外倉庫・部室棟なども新築する。
蔵王中は、少子化を背景に円田・宮・遠刈田の3中学校の統合校として誕生する。開校時の生徒数の推計は基本計画段階で239人。新学校の建築設計は東北設計計画研究所(仙台市泉区)・梶浦暁建築設計事務所(神奈川県藤沢市)設計JVがまとめた。敷地造成は、設計を大江設計(仙台市青葉区)、工事を春山建設(蔵王支店・蔵王町)・村山建設(蔵王町)特定JVが担当。春山建設はグラウンドの整備工事も受注した。
町では、閉校する3中学校の利活用についても検討していく方針だ。