市庁舎整備へ構想着手 基本調査会に作業部会(佐倉市)

[2025/5/13 千葉版]
 佐倉市は、市庁舎の建替えに向けた検討を本格化する。庁舎建設基本調査会を2月に開催し、若手職員ら20人で構成する作業部会を新たに選出したほか、4月には資産経営課に新庁舎準備室(加藤昌紀室長)を新設した。今後は、佐倉市公共施設再配置方針を念頭に、基本構想の策定を進め、DXの推進などを踏まえた必要な機能、市庁舎の保有の仕方などの方向性を検討することにしている。

 市役所庁舎は、1971年3月の竣工から54年が経過、今後10年ほどでRC造建築物の耐用年数の65年を迎える。

 現庁舎は、想定人口10万人、職員数500人として計画されたが、人口は16万人、職員数は1000人を超えるなど人口構造が大きく変化し、老朽化や狭あい化、窓口の分散化などへの対応が課題となっている。

 今年3月策定の公共施設再配置方針では、市庁舎を含む行政施設全般の再配置について方針を定め、市役所については、32~35年度に建て替えなどを進める方向性を示している。そこで、公共施設再配置審議会からの提言を受け、市庁舎の再配置に向けた検討を本格化することにした。

 今年2月には、約4年ぶりとなる庁舎建設基本調査会を開き、作業部会を新たに選出したほか、25年度の組織改編により新庁舎準備室を設置。職員を対象に、市庁舎再配置に関するアンケート調査を実施した。

 庁舎建設基本調査会は部長級の職員15人からなり、会長は角田一洋副市長がつとめる。1996年に設置され、21年2月の開催後、開かれていなかった。

 新庁舎準備室は、新庁舎整備基本構想の策定に向けて、調査会や作業部会の運営、方針内容の検討などを担当する。

 市役所敷地内には、1971年2月に竣工した1号館のほか、2号館(延べ1156平方m)や3号館(同1083平方m)、4号館(同1167平方m)、社会福祉センター(同2120平方m)が建っている。

 1号館は本庁舎棟、窓口棟、管理棟からなり、2014年度~15年度に耐震補強改修工事を実施した。構造・規模は、本庁舎棟がRC造地下1階地上6階建て延べ4807平方m、窓口棟がRC造3階建て1339平方m、管理棟がS造3階建て延べ526平方m。

 1号館および議会棟は、建築家の黒川紀章氏が設計、安藤建設が施工した。

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