10月工事発注目指す 水産加工場を新築 2階建て1500平方m 地盤調査進む(米貞商店)

[2016/7/13 宮城版]
 米貞商店(石巻市)は、同市の補助金を活用して水産加工場を新築するため、建設地の地盤調査を進めている。今後に新築設計をまとめ、建築確認を済ませた上で、10月をめどに一般競争入札で工事発注したい考え。新築設計は、東京に本社を置く事業者に委託する方向で準備を進めている。新しい水産加工場はS造2階建て延べ約1500平方mの規模を想定。建設事業費は税抜8億円を試算しているが、さらに上積みが必要になると見ている。

 同社は、石巻市川口町1丁目に本社工場があり、その隣の駐車場を取り壊して水産加工場を建てる計画だ。敷地面積は本社なども含め約4500平方m。水産加工場の1階は作業場で、養殖物のサケを加工する。2階には休憩室を設ける。

 新築の目的は生産量の増加や新商品の開発など。同市が昨年度に第2回目の市水産加工業再生支援事業で事業者を募集した際に、水産加工場の拡張計画を提出。盛信冷凍庫、マルダイ長沼商店、ミノリフーズ、ヤマナカの4者とともに採択された。

 同事業では、一定の条件を満たす事業者に対し、施設整備に必要な対象事業費の8分の7以内を補助する。対象事業費の上限は8億円で、採択を受けた5者にはそれぞれ、ほぼ満額の7億円を補助する予定になっている。

 漁業生産者団体以外の民間団体が同事業を活用する場合、事業開始から5年後までに、商品の原材料となる水産物について、仕入れ金額の50%以上を同市などの被災地から安定的に調達することや、石巻産の養殖物を中心とする前浜物水産物について、仕入れ金額の20%以上を安定的に調達することが必要となる。

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