4月から未加入者の一次下請禁止 違反者には罰則も(千葉市)

[2016/12/29 千葉版]
 千葉市財政局契約課は、29年4月1日以降に公告または指名(見積)通知した発注工事で、健康保険や厚生年金保険、雇用保険のいわゆる社会保険未加入業者の一次下請契約を禁止することを27日付で明らかにした。国や県の取り組みなどを踏まえたとしている。対象は金額にかかわらず全ての建設工事を対象とする考えで、違反した場合は指名停止や減点といった罰則も図る。

 今回の措置は、同市の工事請負契約約款を改正、条項に社会保険等未加入建設業者を下請契約の相手方としないことを追加して実施する。このため未加入業者と下請契約した場合は契約違反となる。

 加入状況は施工体制台帳で確認。未加入業者と下請契約した場合は、受注者に対して市が指定した期限(原則30日以内)までに社会保険に加入したことが確認できる書類を提出するよう求めており、加入が確認できなかった場合は、許可行政庁への通報とともに、元請け業者に対して指名停止措置および工事成績の減点を行うとしている。

「くじ引き落札制限」も試行

 契約制度の改正に当たって市ではこのほか、債務負担行為を活用する、いわゆる「前倒し」発注案件を対象に、くじ引きで1件落札した者を、その後の開札でくじ引きの対象から除外する手続きを試行することも併せて公表した。発注、施工時期などの平準化が目的。29年1~3月に発注(公告)する平準化案件で適用する。

 適用案件は、同市契約課が発注する建設工事やこれに伴う測量、建設コンサルタント、地質調査の一般競争入札のうち、[1]公告に「くじ引き落札制限」の対象案件であることが明示され、[2]同一開札日の同一業種の入札案件において予定価格と最低制限価格の範囲内で最低価格の入札が複数ある場合──となる。

 くじ引き落札制限の対象となる入札では、開札順(公告の番号順で、公告に記載された工事(委託)名の記号順)で先に落札した者が、その後に開札した案件でくじ引き対象になった場合、同者の入札を無効として落札者を決定することになる。

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