一般会計は1兆6297億円 2医療センター 一体整備へ基本設計(千葉県が骨格新予算)

[2017/1/20 千葉版]
 千葉県の森田健作知事は19日開いた会見で、29年度当初予算案の概要を明らかにした。3月に知事選挙を控えていることから骨格予算として編成しており、一般会計予算額は1兆6297億2800万円で、前年度に比べ841億7200万円(4・9%)の減。一体的に整備する救急医療センター・精神科医療センターの建て替えに向けた基本設計に着手するほか、京葉工業高等の校舎改築に工事等3億730万円(ほかに債務負担行為5億7500万円)を確保している。

 一般般会計のうちの投資的経費は、公共事業などについて継続中の工事や工程上で年度当初から着手することが必要な事業を中心に計上したことなどから、約315億円の減額。なお、普通建設単独事業については、衛生研究所や消防学校・防災研修センターの建築工事の進ちょくによる増などにより、約6億円の増額となっている。

 投資的経費のうち新規着手分のほか、政策的な判断を要する事業や新規・拡充事業などについては、「肉付け予算」として6月補正予算で対応する考えでいる。

 一体的整備を計画している救急医療センターと精神科医療センターの建て替えについては28年度に、基本計画等策定業務を公募型プロポーザルで病院システム(東京都豊島区)に委託している。同業務の成果を踏まえ29年度に基本設計を完了させる。

 現時点では、30年度に実施設計をまとめ、31年度に工事着手し、33年度中の稼動を目指す。建設場所は、現在の精神科医療センター(千葉市美浜区豊砂5)隣接地の企業庁用地約4万平方m。24年度には日建設計(東京都千代田区)に建設候補地災害対策調査業務を委託している。

京葉工業高改築に着工

 県立京葉工業高校(千葉市稲毛区穴川4-11-32)で改築の対象となるのは、老朽化の著しい[1]電子・建設棟[2]第2建設棟[3]第2電子棟──の3棟。千都建築設計事務所(千葉市美浜区)で設計が進んでおり、いずれもRC造2階建てのA棟(延べ1464平方m)とB棟(同1468平方m)の2棟に改築する方針。29~30年度の2カ年で建設する計画で、工期として29年7月~30年8月を見込んでいる。

 28年度で設計を進めているものでは同校のほか、市川警察署(市川市鬼高4-4-1)と鴨川警察署(鴨川市横渚1465)の耐震意匠設計があり、市川署を西澤設計事務所(船橋市)、鴨川署をU建築設計事務所(木更津市)が担当。いずれも30年度までの2カ年で工事を行う。

 また、中央児童相談所の老朽化や狭あい化に対応するため、青少年女性会館(千葉市稲毛区天台6-5-2)を改修して、中央児童相談所と警察少年センターが移転する。同会館は、RC造地下1階地上4階建て延べ4675平方mの構造・規模。昭和56年の完成と旧耐震基準で建設されており、28年度で耐震構造設計を向後構造設計事務所(千葉市中央区)に委託している。29年度に意匠設計を委託して、30~31年度で改修する予定。

 同会館で現在行っている機能については、旧ちばキャリアアップセンター(千葉市中央区都町2-1-12)を改修して、組織の再整備や施設改修などにより入居先として整備する。RC一部S造4階(塔屋1階)建て延べ2433平方mの構造・規模で、設計は千町村建築研究所(千葉市中央区)が担当。こちらは29~30年度で改修する計画。

 このほか、東京オリンピックのサーフィン競技の会場に決定した長生郡一宮町の釣ヶ崎海岸地区については、現況は保安林となっている箇所を自然公園施設(園地)として整備するため、29年度に環境調査と地形測量を委託する。

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