スポーツ振興で事業計画 施設整備に4カ年24.5億円(千葉県市川市)

[2018/1/23 千葉版]
 市川市スポーツ課は、市スポーツ振興基本計画の事業計画案をまとめ、意見の募集を始めた。33年度までを期間に、基本計画に基づく具体的な取り組みや目標とともに、事業ごとに想定される年度ごとの事業費も盛り込んでいる。重点事業とした「スポーツ施設の新設・再整備」では、30~33年度の4カ年に約24億5000万円を投じ、国府台公園内にある野球場や、陸上競技場の施設改修のほか、テニスコートの新設を含む同公園の再整備などを進めていくとした。意見は2月18日まで受け付ける。

 今回の事業計画案は、19年度から10カ年を期間とする同基本計画を見直した上で、29年度からも継続させて進めることに伴うもの。32年の東京オリンピック・パラリンピックでスポーツに対する市民の関心の高まりにも対応する。

 事業計画案の基本目標には[1]ライフステージに応じた生涯スポーツの水深と機会の創出[2]スポーツをする空間・場所の確保、充実[3]スポーツ団体・クラブの育成[4]スポーツを支える人材の育成・確保[5]スポーツの情報の収集・提供[6]スポーツ競技力の強化──の6つを掲げており、このうち[2]では、基本施策として公共スポーツ施設の整備を盛り込んだ。

 具体的には、26年度に策定した「市北東部スポーツタウン基本構想」に基づき、既存の市民プール(北方町4-2270-3)について、その方向性の検討と関連整備などの整合性を図った上で、新規施設の整備を目指すとした。同構想ではこれまでに、12面のテニスコートを持つ「J:COM北市川スポーツパーク」の整備に28年度から着手、29年7月に開園させている。

 国府台公園周辺では、スポーツセンターの機能を補完していくことを目的に、市北東部スポーツタウン基本構想とも連携し、施設や設備の改修、備品類の充実も踏まえて安全・安心な施設として整備を進めるとともに、施設率の改善に向けた整備と施設の機能性向上、環境美化に取り組む。

 同様に、塩浜市民体育館(塩浜4-9-1)や信篤市民体育館(高谷1-8-2)についても、施設や設備の改修、備品類の充実を図っていくとともに、各地の後援に点在するスポーツ施設の計画的な改修、いちかわ市民キャンプ場の体験学習ゾーンへの再整備の検討、江戸川第二終末処理場を上部利用する福栄スポーツ広場(福栄4-32ら4)のバリアフリー化や必要に応じた対応を検討していく。

 具体的な計画として30年度は、信篤体育館の屋根防水修繕と塩浜体育館の空調設備改修、福栄スポーツ広場の改修、中国分スポーツ広場の解体など工事に計8500万円や、国府台公園の基本設計と国府台野球場の実施設計に計1億円に加え、通常経費のスポーツ施設やプール、キャンプ場の管理運営、老朽化施設・設備の環境整備・機能向上に合わせて4億2551万円を要望している。

 以降をみると、31年度は国府台市民体育館の施設・設備改修に6000万円、国府台野球場の施設・設備改修、国府台公園の再整備に4億4000万円の計7億4055万円、32年度はこれに加え、陸上競技場の施設・設備改修を含めて事業費に9億3055万円、33年度は3憶6055万円をそれぞれ見込んでいる。

 このうち、公園やスポーツ施設としての機能回復と課題解消を図る国府台公園の再整備について市は、基本設計業務を来月にも一般競争入札での委を予定しており、今夏をめどに成果をまとめる考えでいる。

 事業計画案ではこのほか、多様な人に対応したスポーツ習慣のきっかけづくりや、総合型地域スポーツクラブの設立・育成、市公認スポーツ指導者制度の推進、スポーツ関連情報の集約・ウェブサイトの充実、スポーツ関連団体等の整備・強化を重点事業としている。

 これら以外でも「地域空間の利用・活用」として、多世代間の交流が深められるようなイベントの実施や、⾃然に囲まれながらの散策・ウォーキングできる空間としての国分川調節池の上部活用事業や、スポーツ拠点施設へのより充実した運動用具の提供については、30年度に福栄スポーツ広場へソフトボール⽤備品、32年度に国府台野球場へスポーツ用具、33年度に陸上競技場4種公認に伴う用具の購入にそれぞれ500万円ずつを見込むなどしている。

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