村田末広町にBP450m 町道との立体交差を検討 県道岩沼蔵王線(県大河原土木)

[2018/3/30 宮城版]
 県大河原土木事務所は、柴田郡村田町村田末広町で、県道岩沼蔵王線のバイパス(BP)道路を整備する。BP道路は末広町道路として延長約450mの整備を計画。途中で川をまたぐ2橋を新設するほか、町道との立体交差(オーバーブリッジ)を検討している。総事業費は現時点で25億円程度を試算。34年度の全体完成を目指す。30年度は9000万円程度の予算を用い、道路や橋の詳細設計業務と、オーバーブリッジの予備設計業務などを委託する考え。

 末広町道路は、東北自動車道の東側で岩沼蔵王線が県道亘理大河原川崎線と交差する場所から、東側に向かって整備し、白鳥神社と町立村田第1中学校の間を抜け、仙台村田線と岩沼蔵王線が交差する場所に接続させる。

 途中で交わる荒川には橋長約78mの橋、一本松川には橋長約19mの橋を架ける。町道と交わる場所は、オーバーブリッジで立体交差させ、末広道路の上に町道を通す計画だ。オーバーブリッジの工事は機能補償として、県が町に代わって行う。

 末広道路の標準幅員は、車道が3m×2、停車帯が1.5m×2、自転車歩道が3.5m×2で全幅16mを確保する。交差点付近は右折レーンや左折レーンを設けるため、これよりさらに広くなる。

 道路の予備設計業務は大日コンサルタント(仙台事務所・仙台市青葉区)に委託し、すでに完了済み。地質調査業務はダイワ技術サービス(仙台市宮城野区)が担当した。

 川に架ける2橋の予備設計業務は一括して1日に指名競争入札を開札し、ニュージェック(東北支店・仙台市青葉区)が1055万1000円で落札した。同業務では2橋の構造や架設方法などを提案してもらう。

 村田地区の岩沼蔵王線は、一部区間が都市計画道路の小池石生線と重複している。11年に都市計画決定し、全幅16mの道路を整備することになっているが、現道は幅員7m程度で、沿線に住戸が建ち並んでおり、思うように拡幅が進んでこなかった。

 仮に現道拡幅となれば沿線の住戸移転が必須で、昔ながらの街並みを崩すことになり、時間や費用もかかるため、ショートカットする形で道路を付け替えることにした。2月23日には都市計画変更の告示を行い、ルートの見直しを決定した。

 岩沼蔵王線は、東北自動車道の村田インターチェンジから岩沼側へのアクセスルートになっている。BP路線を整備して機能強化することで、岩沼方面の沿岸部と、村田町や蔵王町が位置する内陸部とのアクセス向上を図る狙い。

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