12地区に6.3億を投入 工事11件を9月発注 新規の刈沼川で実施設計(河内農振30年度事業概要)

[2018/8/7 栃木版]
 県河内農業振興事務所は6日までに、計画調査を含む12地区に6億3244万円を投入する30年度の整備計画概要をまとめた。経営体育成基盤下田原北部が8.9ha、上石那田は5.9haを対象に圃整工を2分割で発注するほか、施工地の変更実施設計を予定した。古用水2は水路工661mを3分割で発注。新規の河川応急中島堰は、実施設計をまとめ護床工を発注し単年度での完了を見込む。このほか、鬼怒中央2と給分頭首工がゲート塗装、和久は水路工82m。これら全11件の工事を9月に発注する見通し。新規の刈沼川は、31年度からの面工事に備え、8~9月に35haの実施設計と換地、地区界測設の3業務を予定した。

 圃場整備は、下田原北部に1億5400万円、上石那田は1億4080万円を配分。下田原北部が面工事の完了を目指し、地区東側の8.9haを8月中旬に公告し一般競争で2件、上石那田は5.9haについて1件を8月中旬公告で一般競争、1件は指名競争で9月に発注する。上石那田では31年度の面工事完了を予定し、16haの実施設計を9月中旬に委託する見通し。

 新規の圃場整備刈沼川は、整地工39.5haのうち35haの実施設計を委託。道路工が支線延べ8.0km、用水路工は支線7.6km、排水路工も支線を主体に6.5kmを計画。暗渠排水は本暗渠38.7haを施工する。生態系保全空間は2カ所で、全体事業費には10億6000万円を投入する。

 古用水2はずい隧道区間と施工済区間を除く前後の2010mについて、28年度からストマネ事業を充当。今年度は3カ所に分散する延べ661mを9月上旬に指名競争で発注する。工事はコンクリート打設による全面補修。調査では古用水から分岐する支線ずい道(中里ずい道)142mの対策工法を立案するため、計画樹立業務を行う。同業務は八汐コンサルタント(宇都宮市)、土質調査は第一測工(同)が担当している。

 鬼怒中央2は、一級河川鬼怒川の岡本頭首工の長寿命化対策。34年度完了を目指し事業費に4億9000万円を投入して、洪水吐ゲートや管理橋の塗装に加え、水管理制御システムの改善を実施するもの。今年度は4600万円で、取水ゲート3門と洪水吐2門の塗装等工事を9月下旬に発注する予定。

 農業基盤整備促進事業の和久は、土水路となっている排水路248mについて3面張りによるブロック積で施工。標準断面による水路の上幅は4.5mで、今年度は残る82mを施工する。給分頭首工は、事業費3829万円を配分。今年度はゲート塗装を9月下旬に発注を予定した。

 上三川町の江川は、国道352号付近の2号堰から下流端は下野市境の1680mを対象に、経年劣化に伴う排水路をブロック積で再整備する。今年度は町道橋を架け替えるボックス工付近の土質調査を行うため、業務を宇都宮測量(宇都宮市)に委託した。水路幅は天端6.5m、河床幅3.5mで水深が約2m。

 新規の中島堰は、堰下流の流出した護床工の補強や落水部エプロンの空隙対策などを計画。工事は9月下旬に発注し、単年度で完了を見込んだ。

 圃場整備を計画する海道は、81.4haを対象に計画設計を実施。赤川ダムは28年度に実施した堤体の耐震調査を基に、今年度は計画樹立業務を行い、具体的な耐震対策を立案していく。同業務はNTCコンサルタンツ(名古屋市中区)が担当している。

 地区別事業概要は次の通り。([1]今年度事業量[2]今年度の事業費等[3]工事等件数と発注時期[4]全体計画、単位・万円、▼新規)

【経営体育成基盤整備】

▽下田原北部(宇都宮市)=[1]換地業務一式(県土連)、変更実施設計、圃整工A8.9ha[2]1億5400[3]委託2件(変更実施設計を12月)、工事2件(9月)[4]A112.5ha
▽上石那田(宇都宮市)=[1]換地業務一式(県土連)、変更実施設計一式と実施設計16ha(9月)[2]1億4080[3]委託3件[4]A24.6ha
▼刈沼川(宇都宮市)=[1]換地業務一式と実施設計35ha(8月)、地区界測設11km(9月)[2]2500[3]委託3件[4]A39.5ha(ほか道水路10ha)

【基幹水利施設ストックマネジメント】

▽給分頭首工(宇都宮市)=[1]ゲート塗装等[2]3829.2[3]工事1件(9月)[4]頭首工の改修
▽古用水2(宇都宮市)=[1]水路工L661m[2]1億0265.1[3]工事3件(9月)[4]水路工L2010m
▽鬼怒中央2(宇都宮市)=[1]ゲート塗装等[2]2300(4600)[3]工事1件(9月)[4]岡本頭首工の長寿命化対策

【農業基盤整備促進】

▽和久(宇都宮市)=[1]水路工L82m[2]2700[3]工事1件(9月)[4]水路工L248m

【農村地域防災減災】

▼中島堰(宇都宮市)=[1]実施設計(第一測工)、護床工(9月)[2]5900[3]委託1件、工事1件[4]堰改修

【農地耕作条件改善】

▼江川(上三川町)=[1]土質調査(宇都宮測量)[2]300[3]委託1件[4]水路工1680m

【計画調査】

▽海道(宇都宮市)=[1]計画設計A81.4ha(県土連)[2]1490.4[3]委託1件[4]圃場整備A81.4ha
▼赤川ダム(宇都宮市)=[1]計画樹立(NTCコンサルタンツ)[2]918[3]委託1件[4]ダムの耐震化対策
▼古用水3(宇都宮市)=[1]計画樹立(八汐コンサルタント)、土質調査(第一測工)[2]1261.4[3]委託2件[4]水路工L142m

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