オリバで月内着工 レンタサイクルや飲食店 「奥松島クラブハウス」(アークリンク)

[2018/11/21 宮城版]
 駐車場事業などを手掛けるアークリンク(東京都渋谷区、矢作和幸代表取締役)は、東松島市野蒜地区に「奥松島クラブハウス」(仮称)の建設を計画し、月内に着工する予定だ。元請施工は関連会社のオリバが行い、下請に地元企業を活用する。21日には現地で工事の安全祈願祭を執り行う。年度内の竣工を目指す。
 同クラブハウスは、震災津波の被害を受けたJR旧野蒜駅(現・東松島市震災復興伝承館)の西側に建設する。敷地面積は約8444平方m。建物はメイン棟、管理棟、受付棟の3棟を建てる。3棟の延べ床面積は628平方m。
 メイン棟には飲食店舗を置き、網焼きによる海産物や地元で収穫した野菜・果物、蕎麦などを提供する。屋外にはバーベキュースペースを設け、屋根を張り出して全天候型とする。管理棟にはトイレや倉庫などを配置。受付棟は電動バイクやトゥクトゥク(三輪車)などのレンタサイクル事業に活用する。
 施設整備の総事業費は約3億7000万円を試算しており、県の沿岸部交流人口拡大モデル施設整備事業補助金を活用する。補助率は対象経費の3分の2以内で、限度額が2億円。
 同クラブハウスは将来的に、盆栽体験や私設農園などのオプションを追加する計画になっている。同クラブハウスの敷地とは別に、周辺で2カ所の土地を東松島市から借り受けており、そちらを活用して事業展開することになる見通し。
 盆栽体験は、東松島の「松」をテーマに、盆栽の製作や販売、パフォーマンスイベントなどを想定。場合によっては体験棟を別途、建てる可能性がある。私設農園は野菜や果物などを育て、収穫物をクラブハウスの食事で楽しむようなイメージを描いている。
 同クラブハウスが整備されることで、新たな奥松島の観光拠点や二次交通拠点となることが期待される。被災元地の有効活用としても注目が集まる。
 アークリンクは平成元年の創業。駐車場事業や空間活用事業、土地活用の提案などを行っている。

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