築堤5カ所を19年度発注 漁港海岸/蔵内は国道と一体化(気仙沼市)

[2019/1/23 宮城版]
 気仙沼市は19年度、漁港海岸5カ所の防潮堤工事を発注する。対象漁港は大谷、石浜(唐桑)、神止浜、前浜、蔵内で、いずれも新設となる。本年度の工事発注を予定していたが、他の工事との調整もあり先送りする。20年度までの工事完了が目標だ。蔵内では背後の国道45号をかさ上げし、防潮堤と一体的に整備するため、国土交通省と協議を進めている。
 防潮堤の高さは、大谷、前浜、蔵内が海抜9.8m、神止浜が同11.2m、石浜が同11.3mを確保する。石浜は本年度、2工区と3工区の防潮堤工事を一括し石原組(東北支店・仙台市泉区)に発注した。19年度は残る1工区の防潮堤工事を発注する。
 石浜の1工区は、これまでに公表された発注予定によると、延長138.5mの防潮堤本体工と、水門工1基の築造を施工する。概算工事規模は4億~5億円。設計業務はオリエンタルコンサルタンツ(東北支店・仙台市青葉区)に委託した。
 大谷は、延長372.4mの防潮堤本体工と、陸閘1基の設置、乗り越し道路の整備などを施工する。概算工事規模は11億1500万~15億9300万円。22日には地元住民に工事説明会を開いた。
 神止浜は延長220mの本体工と陸閘1基や水門1基の設置工、前浜は延長170mの本体工、蔵内は延長410mの本体工と陸閘工1基を本年度に発注する予定だった。まだ設計がまとまっておらず、今後に変更する可能性がある。
 蔵内は地元住民が道路から海の見える景観を強く望んでいるため、設計を見直し、防潮堤と国道を一体化することにした。一体化に向けた調査設計業務は三協技術(気仙沼営業所・気仙沼市)に委託。業務内容は、延長500mの防潮堤詳細設計、延長600mの道路概略設計と道路詳細設計、地形測量、用地測量など。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.