[2019/8/20　宮城版]
　国土交通省北上川下流河川事務所は、石巻市鹿又地区で北上川右岸の堤防を計画高にまでかさ上げする。対象延長は2.8km。本年度はかさ上げの概略設計業務を一般競争入札で委託し、2020年2月28日までに成果をまとめる。同業務は8日付で一般競争入札を公告しており、27日まで参加申請書、9月20日まで入札を受け付け、同24日に開札する。
　鹿又地区の既存堤防は、石巻市道との兼用堤となっている。計画よりも高さや幅が不足しているため、腹付け盛土などを行ってかさ上げする考え。現状より1m～1m50cmほどかさ上げする見込み。市道部分の設計業務については、必要に応じて別途委託する。
　今回委託するのは「北上川下流管内堤防設計業務」で、鹿又地区の築堤概略設計と、旧北上川河口部の構造物等設計、日根牛地区(登米市)の道路詳細設計や平面交差点詳細設計を一括してまとめる。履行期間は20年2月28日まで。
　旧北上川河口部の構造物等設計は、門脇雨水観測所を移設するために作成する。日根牛地区は、河川改修事業で地盤改良や築堤などを進めており、道路との兼用堤区間で道路2カ所や平面交差点1カ所の詳細設計が必要になったため、業務を委託する。道路詳細設計の対象延長は約4km。
　入札の参加資格は、東北地方整備局から土木関係コンサルタント業務の資格認定を受けている単体企業、または設計JVで、同種か類似の業務実績があることなど。
　なお、日根牛地区は、北上川左岸に位置しており、既存堤防の高さや幅が計画高より不足しているため、過去にたびたび浸水被害が起きている。河川改修事業は遅くとも2027年度までの完成を予定している。
　本年度は、7月10日付で「北上川下流日根牛地区羽沢川築堤工事」、同26日付で「北上川下流日根牛地区築堤工事」の一般競争入札を公告しており、今後に落札者を決定して工事発注する。開札日は、羽沢川が29日、もう1件が9月3日。