バリアフリー化、公園はゼロ 実施計画の取組状況(千葉市)

[2019/10/9 千葉版]
 千葉市は8日、2012年度から21年度を期間とする市の新基本計画に基づく、18~20年度の「第3次実施計画」について、18年度の決算時点での取り組み状況をまとめた。同実施計画に盛り込まれた事業は322事業あり、目標として設定されていた事業量を達成した事業が3事業(0・9%)、順調に推移したとみられる事業が221事業(68・6%)あった一方、遅れのみられる事業がハード事業も含めて98事業(30・4%)あることが分かった。
 取り組み状況の公表は、新基本計画についてPDCAサイクルを用いて進行を管理するため、事業量ベースで進ちょくを取りまとめているもの。
 遅れのみられる事業の一つとして市は「身近な公園のリフレッシュ推進」を挙げており、18年度は長寿命化計画の策定や公園施設の更新・新設118基(施設)、公園出入口などのバリアフリー化整備19公園を目標としていた。
 一方で18年度は公園施設の更新・新設が44基(施設)、バリアフリー化は0にそれぞれ留まった。市ではその理由について、国費の内示額の減で事業費が縮減したこと、長寿命化計画の策定に伴う健全度調査で、緊急性の高い施設への対応を優先し、一部の事業を先送りしたこととしている。
 「歩道の改良」についてはまた、バリアフリー整備として段差解消14カ所と、視覚障害者誘導用ブロック設置4・6㎞を掲げていたものの、段差解消は6カ所、誘導用ブロック設置は0・4㎞だった。市は東京オリンピック・パラリンピックに向け、緊急性が高いとしたJR海浜幕張駅前広場などのバリアフリー整備を実施したためとしている。
 一方で設定した目標を達成できたとした3事業のうち、消防局による防災用無線機器の更新は、防災相互用基地局と移動局6機を更新できたほか、市認定道路網図システムの高度化については、その改修により公共基準点情報の公開が果たせたとしている。
 新基本計画では、5つの方向性が示され、それぞれで各事業が進められているが、このうちハード事業の多くが属している方向性4「ひと・モノ・情報がつながる、生活基盤の充実した安全で快適なまちへ」の127事業の進ちょくは、達成2事業、順調74事業の一方、遅れが51事業あり、達成と順調を合わせた76事業(59・8%)で、他の4つの方向性のうち遅れのみられる事業の割合が最も多い。

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