矢本駅調査をJRに委託 南北通路の整備手法検討(東松島市)

[2020/12/11 宮城版]
 東松島市はJR東日本東北工事事務所と、JR仙石線矢本駅周辺整備基本計画調査に関する協定を結んだ。同駅の南北自由通路を新設するに当たり、JRに地盤調査や測量などを行ってもらった上で、橋梁式と地下式の2パターンを比較検討してもらい、どちらが適当かを判断する。基本計画調査は本年度から2カ年かけてまとめることにしており、JRには3498万9000円で委託した。
 南北自由通路は、同駅北側の市営駐車場などを活用して新設する考え。現在は南側にしか改札口や駅前広場がないため、自由通路を設けることで南北間のアクセスを円滑化する目的。北側には駅前広場なども整備する。
 自由通路の形式は橋梁式と地下式の2パターンを想定しており、JRの調査結果を踏まえてどちらかを選択する。駅舎自体も相当に老朽化していることから、JRが今回の調査に合わせて駅舎の改築などを検討することが予想される。市は駅舎の扱いに関するJRの方針も踏まえた上で、自由通路の最終的なあり方を決定する。
 JR矢本駅周辺に関しては、南北自由通路や北側広場だけでなく、駅の南側にあるタクシープールやロータリーの再整備、さらにはその周辺の道路整備なども構想しており、これらを都市再生整備計画としてまとめる。同計画の策定業務は国際開発コンサルタンツ(仙台支店・仙台市青葉区)に委託した。
 同計画は来年9月末までにまとめ、その成果をもって来年10月に国に交付金を本申請し、2022年度の事業化を目指す。特に最優先事項である自由通路の実現に向けては、交付金の確保に向けた同計画の策定が必要要件となっている。
 同社には昨年度、矢本駅周辺交通環境等整備構想策定業務を委託。この業務では矢本駅を中心とした8.8haの範囲を対象に、土地の権利調査や市街地の条件整理、交通利用調査などを行った。駅近くにある国道45号沿いの老朽化した市営北浦住宅を仮に撤去した場合、どのような跡地利用が可能かも構想の検討事項に含まれていた。

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