DBOでプロポ公告 ごみ処理施設 延命化と包括運営(浦安市)

(2020/12/26 千葉版)

延命化と管理を委託するクリーンセンター

延命化と管理を委託するクリーンセンター

 浦安市クリーンセンターは25日、廃棄物処理施設基幹的設備改良工事及び長期包括責任委託事業の委託事業者を選定する公募型プロポーザルを公告した。第1期の長期包括責任委託事業の期間が満了することから、既存施設の延命化、統括マネジメント業務および運転・維持管理業務を民間事業者に委託する。予定価格は275億8600万円(税抜き)。設計施工は2026年3月末、運営は35年3月末までの期間を設定している。

 同市では、クリーンセンター施設のうち、焼却施設を1995年に稼働。2012年度からは、再資源化施設など4施設一体での長期包括責任委託による運営を開始した。22年3月末に、荏原環境プラントグループに委託している現事業の期間が満了することから、既存施設の基幹的設備改良工事と運営をDBO方式で発注することにした。

 基幹的設備改良工事の対象施設は、焼却施設、不燃・粗大ごみ処理施設、再資源化施設の3施設。一方、長期包括責任委託業務では、同3施設に、し尿処理施設を加えた計4施設の維持管理、運営を委託する。

 主な業務内容は▽統括マネジメント▽基幹的設備改良工事に伴う設計・施工▽運転・維持管理▽エネルギーの有効利用▽事業期間終了時の対応──。

 設計・施工期間は、焼却施設、不燃・粗大ごみ処理施設の2施設が25年度末まで。再資源化施設が23年度末まで。4施設の運営業務期間は、22年度~34年度末。焼却施設、不燃・粗大ごみ処理施設については、運営期間終了後10年間のオプション期間を設定する。また、再資源化施設、し尿処理施設については、35年3月で利用を停止。同施設の余剰地に、新規施設を整備する事業を別途実施することを検討している。

 予定価格275億8600万円(税抜き)のうち工事費は95億8500万円、運営費は180億0100万円。予定価格以下の提案価格について、選定基準により価格点を算出する。

 応募者は、構成企業および協力会社で構成すること。参加要件を全て満たすことにより1者とすることも可能。代表企業は、特別目的会社(SPC)への出資比率が50%を超えていること、設計・施工者は経営事項審査における清掃施設工事の総合評定値が900点以上あることなどが要件となる。

 現地視察の申し込みを1月8日まで、資格審査を25日~29日に受け付け、現地視察を28日と29日に実施。資格審査の結果通知および募集要項(第2部)を2月8日に送付し、応募候補者との対話を3月8日と9日に実施。提案書類を4月15日に受け付け、優先交渉権者を6月に決定する予定だ。

 クリーンセンター(千鳥15番地2)の面積は4万4358平方m。ごみ焼却施設、不燃・粗大ごみ処理施設、再資源化施設は荏原製作所、し尿処理施設は栗田工業の設計・施工で建設された。

 焼却施設の処理方式は、全連続燃焼式焼却炉(流動床式)。処理能力は1日あたり90tが3炉の計270t。

 不燃・粗大ごみ処理施設の処理方式は、堅型衝撃・剪断併用回転式。処理能力は5時間あたり70t。

 し尿処理施設の処理方式は、高負荷脱窒素処理方式(下水道放流)。処理能力は1日あたり35kl。なお、各施設の規模の変更は予定していない。

 事業者選定に伴うアドバイザリー業務は、19年度に長寿命化総合計画の策定を担当した日本総合研究所(東京都千代田区)が担当。復建調査設計(広島市東区)と渥美坂井法律事務所(東京都千代田区)が協力する。

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