一般会計 7年ぶり増額編成 道路など投資的事業を再開(21年度予算案 宮城県角田市)

[2021/2/13 宮城版]

黒須市長

黒須市長

 角田市は12日、記者会見を開き2021年度予算案を公表した。一般会計の総額は前年度比7.8%増の131億2000万円とする。東日本台風に伴い休止していた投資的事業を再開するため普通建設事業費に同約2.7倍の10億9614万円を措置したこともあり、同会計は7年ぶりの増額編成となった。新年度は台風の災害復旧、通常の道路橋梁整備などと共に、企業誘致にも力を入れる方針で工業用地の適地基礎調査業務委託費を盛り込んでいる。

 新年度の予算編成について黒須貫市長は「台風の災害復旧はもちろんのこと、ストップしていたインフラ整備にもしっかり取り組む構成とした。そして若者の定着に向けた働く場の創出として企業誘致にもチャレンジしていく」と説明した。

 新年度の主な事業を見ると、土木費では道路改良事業に工事費1億0650万円、測量調査委託費1000万円などを計上。都市防災総合推進事業として、大沼野田前線と南町斗蔵線の整備や、駅前花島線の越水対策のほか、通常事業の新丁南町線道路改良などに充てる。

 このほか、継続事業の坊前線道路整備に工事費7400万円を措置。道路舗装事業にはダンプトラックの往来などで傷んだ君萱毛萱線など8路線に工事費1億3600万円を付けた。住社橋には工事費1億3620万円を措置。新年度は左岸の整備や親柱設置工事などを推進する計画だ。

 商工費には、新規事業として工業用地適地基礎調査業務に委託費1128万円を措置。20年度にプロジェクトチームを庁舎内に立ち上げ適地を数カ所挙げており、21年度はさらに絞り込む考え。概算工事費や造成計画などをまとめる方針。市は中島工業団地以来、オーダーメード方式で企業誘致を進めてきたことから、今回は受け皿を準備したうえでの積極的な誘致に切り替える。

 総務費には市庁舎維持補修事業に工事費6300万円を拡充。庁舎の自家発電設備改修と東庁舎1階トイレの改修に充てる。教育費には小学校の施設整備事業費に業務委託費1740万円を措置。市内小学校屋内運動場のLED化に向けた改修工事設計と、統廃合に関連する金津小学校の改修工事実施設計となる。

 企業会計は、水道事業に水管橋の長寿命化工事に1億3440万円を措置したほか、下水道事業には汚水管渠工事費1億6202万円を充当し、いずれも前年度から増額編成。一般と特別、企業の各種会計の予算総額は同5.7%増の239億1108万円となる見通し。

■角田市 21年度の主な会計別予算案  (単位:万円)
会計区分 予算額 前年度比
(%)
 一般会計 131億2,000 7.8
うち、普通建設事業費 10億9,614 172.5
企業
会計
 水道事業 14億1,454 2.0
 下水道事業 21億4,210 1.2

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