道路整備を強力に 就任後初 県議会で所信表明 熊谷知事

[2021/4/21 千葉版]

臨時県議会で所信表明する熊谷知事

臨時県議会で所信表明する熊谷知事

 臨時県議会が20日に開かれ、熊谷俊人知事は、就任後初めて、県政に対する所信を表明した。半島性を克服する交通インフラの充実に向け、圏央道・北千葉道路の早期開通、長生グリーンライン・銚子連絡道路などの整備促進、新たな湾岸道路・千葉北西連絡道路の検討など、県内の高速道路ネットワークの整備を強力に進めていく考えを示した。

 熊谷知事は、新型コロナウイルス感染症への対応や、少子超高齢化の進展といった県政の課題が山積する中で、そのかじ取りを託してもらったことに対し、「職責の重さに身が引き締まる思い」と述べるとともに、これまでの県政運営の良いところを継承していく方針を表明した。

 森田県政が実現したアクアライン800円を維持するとともに、圏央道・北千葉道路の早期開通、長生グリーンライン・銚子連絡道路などの整備促進、新たな湾岸道路・千葉北西連絡道路の検討など、県内の高速道路ネットワークの整備を強力に進めるほか、県内の渋滞箇所の解消を着実に推進するなど、道路・公共交通ネットワークの充実を図る考えを示した。

 「房総半島台風をはじめとする一連の災害からの1日も早い復旧・復興に全力を尽くす」と強調。今回の災害で得られた教訓を踏まえ、危機管理体制や防災対策、市町村との連携体制について、さらなる強化を図り、日本一、災害に強い千葉県をつくることを宣言した。

 第4次産業革命と呼ばれる新たな時代の中で、東京の隣に位置し、日本最大の玄関口である成田空港を抱える本県が果たすべき役割をしっかりと見据え、10年後、20年度の本県の発展に向けた戦略を策定し、経済産業施策に取り組んでいくとした。

 現場を積極的に訪問し、県民のために最前線で取り組んでいる現場の職員をはじめ、市町村・各種団体や専門家などとの対話を重ね、現場や当事者の実情を的確に捉えた施策を展開し、県民の英知を結集したい意向を示した。

 併せて▽新型コロナウイルス対策▽超高齢化時代に対応した医療・福祉の充実▽子育て支援と教育の充実▽豊かな海づくり、里づくり▽女性の活躍促進だけでなく、障害者やLGBT、外国人なども含めた共生社会の実現▽県庁の行財政改革やデジタル化の推進▽県と政令市の連携強化──などを強力に推進する方針だ。

 臨時県議会では、人事案のほか、新型コロナウイルス感染症への対応などを盛り込んだ補正予算案など10議案を審議し、全て原案通り承認された。副知事については、19日付けで退職した高橋渡副知事の後任に穴澤幸男氏が新任するほか、教育長には冨塚昌子氏が就任する。

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