3290平方m規模で実施設計 富津警察署の庁舎移転(県警本部)

[2021/4/24 千葉版]
 県警察本部は23日、富津警察署の庁舎建設工事実施設計業務について、委託先を選定する簡易公募型指名競争入札の手続きを開始した。佐貫地区に移転し、庁舎棟や車庫棟など延べ3290平方m規模を新築する計画。同業務の成果を踏まえ、2022年度の着工を目指している。

 富津警察署の庁舎は、築50年近くが経過し、老朽化や狭隘化が著しい上、県が策定したハザードマップにおいて、2m以上の津波浸水が予想されているなど、警察運営において支障があることから再整備を進めていく。

 整備予定地は富津市佐貫地区の佐貫交差点付近で、敷地面積は約6000平方mを想定している。新庁舎の構造・規模をみると、庁舎棟がRC造4階建て延べ2640平方m規模、車庫棟がS造2階建て延べ650平方m規模を計画している。基本設計は荒井設計事務所(君津市)が担当した。

 実施設計では、基本設計の成果を踏まえ、詳細図面の作成や、各種行政手続き、建設費の積算などを担当する。履行期限は22年2月28日まで。

 入札の応募資格要件は、県建設工事等入札参加業者資格者名簿の建築関係建設コンサルタント業務に登載されており、県内に本店があることなどを求める。26日~5月12日に応募調書資料、6月7日~8日に入札書をそれぞれ受け付け、同9日に開札する。

 県警察本部会計課によると、22年度予算案で工事費を確保し、12月県議会で工事請負契約締結議案を上程する方向で検討している。承認されれば、23年1月ごろの着工、24年9月ごろの完成を目指す。

 現在の所在地は、富津市海良121-1。既存施設の規模は、1971年に完成した本館がRC造3階建て延べ764平方m、87年に完成した別館がRC造3階建て延べ637平方m。

 県は、富津警察署庁舎整備事業について、PFI導入に向けて予備検討を実施。その結果などにより、PFI適性はなく、定量的効果は2・7%であり、定性的効果も著しく小さいため、従来手法による整備が妥当であると結論付けている。

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