校舎を大規模改修 23年度着工へ 稲毛高校・附属中学校(千葉市)

[2021/5/12 千葉版]

大規模改修する市立稲毛高校・附属中学校

大規模改修する市立稲毛高校・附属中学校

 千葉市教育委員会は、市立稲毛高等学校・附属中学校の中等教育学校への移行に伴い、校舎の大規模改修に着手する。校舎の改修のほか、仮設校舎の建設、グラウンドの整備などを計画。事業費は39億6000万円を概算しているが、耐力度調査などを実施し、精査していく方針だ。2023年度の着工を目指す。

 稲毛高等学校と附属中学校の施設規模はRC造4階建て延べ2万0148平方m。築42年が経過しており、建築・電気・機械とも必要に応じて修繕を実施してきたが、すでに更新時期を超えている部位も多く、今後も劣化が進んでいくため、大規模改修工事を実施する。

 20年度に改修に向けた基本方針策定業務を齋藤建築設計事務所(千葉市美浜区)に委託。同業務では、対象施設の建物劣化度調査によって確認された諸課題を整理し、今後の施設活用計画などを踏まえ、効率的・効果的な改修基本計画案をとりまとめている。

 大規模改修では、校舎の床や壁、天井、外壁、機械・電気など設備の改修のほか、バリアフリー化に向けて段差の解消、エレベーターの設置を進めていく。このほか、少人数対応教室やアクティブラーニングルーム、前期課程の給食施設、仮設校舎の撤去後のグラウンド、ICT環境などを整備していく。

 工事期間中に使用する仮設校舎は敷地内に建設する。旧高洲第二中学校跡地も活用する方針で、空調設備の設置や床・外壁の補修のほか、少人数教室用仮設校舎の建設も計画している。

 概算費用の内訳は、校舎など改修工事23億6000万円、仮設校舎の建設10億2000万円、旧高洲第二中学校校舎補修工事1億円、グラウンド整備3億5000万円、ICTネットワーク環境整備1億3000万円となっている。

 今年度に耐力度調査、22年度に校舎改修に向けた実施設計を進め、23年度の着工、24年度の完了を目指す。仮設校舎の撤去後、グラウンドなど外構工事を進めていく。

 市立稲毛高等学校・附属中学校は、22年4月に県内の公立学校として初めてとなる中等教育学校に移行する。中学校に相当する「前期課程」3年間、高等学校に相当する「後期課程」3年間の6年間の中高一貫教育を、1つの学校で一体的に行う中等教育学校となる。

 中等教育学校は、現在の稲毛高等学校・附属中学校に設置。定員は1学級40人、1学年4学級160人、全校24学級960人を想定。通学区域は千葉市全域とする。

 22年4月に中等教育学校の前期課程1年生が入学し、その後、年次進行で中等教育学校に移行する。27年度には、6学年の全てが中等教育学校となる予定だ。

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