仙台で優良建築事業 河原町1丁目2番地区 南仙台振興ビルが施行

[2021/6/22 宮城版]
 仙台市若林区で、新たに優良建築物等整備事業が始動する。土地所有者が共同で建築物を整備する共同化タイプで、河原町1丁目2番地区の敷地約2702平方mに店舗兼住宅棟(29戸)など2棟を建設する。総事業費は約16億円。17日に地権者設立総会が開催され、施行者に南仙台振興ビル(同市若林区)の事業委任が決定した。2022年9月を目安に保留床取得者として決定されれば同社が工事を発注する。同年10月に解体工事、23年4月に新築工事の着工を目指す。

 事業名は、河原町1丁目2番地区優良建築物等整備事業。事業者は同事業地権者会(会長高橋良秀氏)。事業期間は25年11月30日まで。同地区西側では南仙台振興ビルの施行で河原町1丁目地区で被災市街地優良建築物等整備事業が実施されている。新規事業も同社が施行者として保留床取得者となる見込み。

 事業概要は、既存棟6棟を解体し2棟を新築する。解体する建物は共同住宅や店舗、住宅など全6棟で、総延べ床面積は約45454平方m。構造はRC造3棟、S造1棟、木造2棟。新築棟はRC造6階建て延べ約1263平方mの店舗兼住宅棟と、S造3階建て延べ約1934平方mの店舗兼事務所棟を計画する。

 同地区事業では、山下設計(東北支社・仙台市青葉区)・都市デザイン(東京都千代田区)がまちづくり計画を支援している。これまで既存する店舗や事業所を継続しながらまちの賑わいを継承するため、事業検討を進めてきた。6月17日の地権者設設立総会で、施行者や規約議案を可決。今後、事業を具体化させる。

 想定スケジュールは、22年8月に事業計画を策定し、建築物の新築設計に着手。同年9月を目安に保留床取得者の決定と事業計画を決定する。同年10月に建物解体工事、翌23年4月に新築工事に着手し、南仙台振興ビルが解体・新築工事を発注する予定。

 仙台市は今後、費用便益費の算出業務に着手する。12月に算出結果を踏まえ国に22年度事業費の建築設計費や解体工事費の補助申請を行う方針。

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