改良系は20路線で16km 市道整備の6カ年計画案(宮城県 気仙沼市)

[2021/10/22 宮城版]
 気仙沼市は市道路整備計画の素案をまとめ、ホームページに公表した。計画期間は2021~26年度の6年間。この期間内に継続事業で14路線、改良系事業で20路線、維持系事業で20路線の整備を進める計画だ。合計の対象延長は継続事業が約7.6km、改良系が約16km、維持系が約8.6kmに及ぶ。同計画は11月15日までパブリックコメントを受け受け、その結果を踏まえて同月中の策定を目指す。

 同計画は「第2次気仙沼市総合計画基本構想・後期基本計画」に基づいて策定する。目的は、市道整備に関する評価基準を用いて総合的に評価することで、限られた財源を有効に活用しながら効率的に必要な道路を整備すること。

 21年3月末時点の道路台帳によると、市の市道は3202路線が認定されており、実延長は約1192kmで、うち舗装延長が629kmとなっている(別表参照)。舗装率は53%。幅員別の割合を見ると、4m未満の狭あい道路が約24%を占めている。

 市道整備における課題としては、近年に頻発化・激甚化する災害で路面被害が多発し、路面流失対策などが必要となっている一方で、財政状況が厳しく、道路整備関連の要望全てに応えることが難しい点を挙げている。

 市は限られた財源で真に必要な道路から優先的に整備するため、評価基準を設けて優先度評価を行い、「改良系事業」と「維持系事業」に分類し、それぞれ上位20路線をピックアップして今回の市道整備計画に盛り込んだ。併せて、継続事業の整備路線として14路線を選んだ。

 継続事業は14路線で延長が計7671mとなっている。7路線の6307mは現道拡幅や歩道整備、福美町2号線の61mは退避所の設置、松川中線の267mは交差点改良、内の脇29号線ほか1路線の200mは南気仙沼地区土地区画整理事業地内で、残る長柴高前田線や立沢橋など4路線の836mが新一般廃棄物処分場の建設に関連した道路整備となっている。

 改良系事業は、20路線で延長が計1万5763m。整備内容の内訳は、現道拡幅が16路線で1万4915m、宿明戸線の270mが歩道整備、法定外水路整備が53m、八瀬川線(芳ノ口工区)の417mが改築、胡桃畑線ほか1路線の108mが交差点改良。

 現道拡幅のうち、片浜石甲線ほか2路線の1480mには歩道整備、長畑開拓線ほか1路線の1160mには側溝整備が含まれる。八瀬川線(芳ノ口工区)の改築は排水整備や道路のかさ上げなどを予定している。

 維持系は、20路線で延長が計8671m。整備内容は舗装新設が14路線の5860mで、それ以外はガードレールや転落防止柵の設置、水路の蓋がけ、側溝の改修、法面の修復などを行う。

 26年度までの達成目標としては、継続事業の整備率を20年度末の11.3%から、38.7%にまで上昇させることを掲げた。改良系事業と維持系事業の目標は、着手率を20年度末の0%から6年間で100%にすること。

 財源の手当てとしては、市の単独財源のみで計画期間内に道路整備を完了させることが困難なため、国土強靭化予算や社会資本整備総合交付金などの国庫補助金に加え、市債などを活用する考え。

 パブリックコメントは、市内に住所や事務所がある個人か法人、団体や、市内に勤務している者などから持参または郵送、FAX(0226-23-7756)、Eメールのいずれかで受け付ける。提出先と問い合わせ先は、市建設部土木課(電話0226-22-3451)まで。

地区別集計 路線数 実延長(㎞) 舗装延長
(㎞)
未舗装
延長(㎞)
舗装率
気仙沼地区 1,783 655 395 259 60%
唐桑地区 275 114 71 43 62%
本吉地区 1,144 423 163 261 39%
総計 3,202 1,192 629 563 53%

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