一般公共事業に421億円 災害復旧は吉田川築堤など 補正予算の宮城県内分(東北整備局)

[2021/12/22 宮城版]
 東北地方整備局は、国の2021年度補正予算が成立したことを受け、同局関係の予算概要を発表した。一般公共事業と災害復旧事業を含む予算額は2223億円。うち本県内の事業費は、災害復旧を除く一般公共事業で約421億円となっており、内訳は直轄が約120億円、補助が約301億円。災害復旧は吉田川(直轄)に約58億円が付くなどした。このほか、国庫債務負担行為(ゼロ国債)として同局分に92億円を確保しており、うち本県分が24億円となっている。

 補正予算では主に、未来社会を切り拓く「新しい資本主義」の起動や、防災・減災、国土強靭化の推進など安全・安心の確保を進めるための経費が計上された。

 本県内の主要事業を見ると、直轄の道路改築関係は、国道108号古川東バイパスに改良工事費として3億円、国道4号大衡道路に改良舗装工事費として2億3500万円、国道4号仙台拡幅(箱堤交差点)に改良工事費として1億5000万円を充てたほか、調査設計費として国道108号石巻河南道路に6500万円、国道4号仙台拡幅(篭ノ瀬~鹿の又)に5000万円を計上した。

 道路関係はこのほか、国道の4号、45号、47号、48号、108号に維持管理費として16億9400万円を配分。舗装修繕や高台避難対策などを進める。

 直轄の河川関係は、吉田川の床上浸水対策特別緊急事業に河道掘削や遊水地整備費として7億9400万円、鳴瀬川総合開発事業のダム本体関連調査費等に5億2400万円を盛り込んだほか、阿武隈川下流や名取川、北上川下流、鳴瀬川の維持管理費として、堆積土砂の撤去費や樋門・樋管の補修費などに12億5500万円を確保した。

 直轄事業はこのほか、仙台塩釜港仙台港区向洋地区のふ頭再編改良事業に岸壁整備費として10億8900万円、国営みちのく杜の湖畔公園に園路改修費等として7000万円、気仙沼地方合同庁舎に屋根改修費として5500万円を盛り込むなどした。

 補助事業は、川内沢ダム建設事業に付替市道の工事費等として10億8500万円、吉田川の床上浸水対策特別緊急事業に河道掘削や築堤の工事費として7億円、主要地方道仙台村田線の仮称・菅生スマートICアクセス道路に改良工事費等として5億6300万円を充てるなどした。

 なお、災害復旧の補正額を見ると、同局関連は直轄の治水が190億1100万円、補助の住宅が2億0900万円。県内では吉田川や阿武隈川下流の河川大規模災害関連事業、国道349号丸森地区の災害復旧事業(山側への別ルート整備)などを進める。

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