いであが受託候補 吉田川の水害対策検討(北上川下流)

[2022/3/10 宮城版]
 国土交通省北上川下流河川事務所は9日、「鳴瀬川水系水害対策検討業務」の簡易公募型プロポーザルで、いであ(東北支店・仙台市青葉区)を受託候補者に特定した。今後に同社と見積もり合わせして金額が折り合えば契約する。この業務では鳴瀬川水系吉田川を対象に、流域治水を前提とした水害対策や、その推進方策を検討する。

 具体的な業務内容は、吉田川流域の現状把握と課題分析、流域治水を前提とした水害対策の検討、流域治水の推進による水害リスク軽減効果の把握、流域治水の推進方策の検討、検討会の資料作成・運営など。履行期間は12月23日まで。

 吉田川を含む鳴瀬川流域に関しては、2019年の東日本台風をはじめとした水害の激甚化・頻発化を踏まえ、あらゆる関係者が力を合わせて流域全体で治水対策を計画的に推進するため、2020年9月に流域治水協議会を設置。同協議会での議論を経て、昨年3月に流域治水プロジェクトを策定した。

このプロジェクトには、河道掘削や堤防整備、鳴瀬川ダムの建設、排水機場の増設、下水道整備、水田貯留といった「氾濫をできるだけ防ぐ・減らすための対策」や、二線の整備や適正な土地利用の規制誘導といった「被害対象を減少させるための対策」などを盛り込んでいる。

洪水予測システムは建設技術研究所

 同事務所は4日、「鳴瀬川水系洪水予測システム改良検討業務」の簡易公募型プロポーザルで、建設技術研究所(東北支社・仙台市青葉区)を受託候補者に特定した。今後に見積もり合わせして契約を結ぶ。

 この業務の目的は、出水時の洪水予報や水防警報等の確実かつ迅速な発表と、関係機関への適切な水位情報の提供に向け、既存の洪水予測システム(水害リスクライン)を機能改良すること。業務内容は洪水予測システムに関する機能改良の検討と精度の検証。履行期限は12月28日。

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