投資的経費が48%増 亀山公園整備に6億円(宮城県 気仙沼市)

[2023/2/4 宮城版]

23年度の予算案を発表する菅原市長

23年度の予算案を発表する菅原市長

 気仙沼市の菅原茂市長は3日、記者会見を開き2023年度予算案を発表した。一般会計は前年度比2.7%増の351億5010万円。このうち投資的経費は同48%増の29億4312万円とした。主な事業費は、亀山園地(公園)整備事業の工事費に6億0740万円、新庁舎建設事業に11億3189万円を盛り込むなどした。

 亀山公園は大島の亀山山頂にあり、アクセス手段となるモノレールの新設や、既存のレストハウスの改修などに向けた設計をトーニチコンサルタント(東北支店・仙台市青葉区)でまとめている段階で、3月までにボーリング調査に着手する。23年度から工事を進める予定。

 全体事業費は9億9000万円としているが、資材価格の高騰などで変更になる可能性がある。市は昨年の6月補正予算で、公園整備の事業費に3億8015万円を計上。内訳は、実施設計等業務委託費が7566万円、工事費が3億0448万円。工事費はモノレールの基盤部分の整備に充てる。基盤整備工事はまだ発注しておらず、予算を繰り越して23年度に発注することも考えられる。

 当初想定していた24年度の完成について菅原市長は「難しいかもしれない」と全体スケジュールが未定であるとしつつ、「大きな障害があるわけではない」と述べた。運営に関しては候補事業者の気仙沼産業センター(気仙沼市)に任せる方向で協議している。

 新庁舎建設事業は、田中地区の旧市立病院を解体撤去し、跡地に市役所庁舎を建てる。今回計上したのは、すでに着手している旧病院施設の解体工事費や新庁舎の造成設計費などの継続分。

 23年度予算の新規事業は、面瀬公民館整備事業の設計等委託費に3407万円、地区津波ハザードマップ等作成業務に4354万円、森林整備総合支援補助金に2859万円を計上。

 新規事業以外では、ごみ処理施設の延命化事業に2億3865万円、崎浜集会所の建築工事費に7842万円、泥ノ木消防屯所の整備事業に4008万円、緊急浚渫推進事業に4970万円、道路整備事業に2360万円を盛り込むなどした。

 このうち道路整備事業は、田中百目木線、蔵底地区の法定外水路整備、駒形線他1路線、萱原ノ沢線(鳥子沢工区)、八瀬川線(芳ノ口工区)の概略・予備設計費などに充てる。

 ただし道路新設改良事業に関しては、国の23年度予算に関する補助金がまだ内示されていないため、内示後に補正予算で追加する考え。

 特別会計は魚市場会計など4会計で前年度比1.8%増の171億7570万円、企業会は水道事業や下水道事業など5会計で同4.6%増の198億4127万円となった。これに一般会計を合わせた予算総額は同3.0%増の721億6708万円。

 菅原市長は23年度予算案について「復興部分は極めて小さくなった。ソフト事業の分だけ残ったことが明確になった」とコメント。その上で、市第2次総合計画に基づく事業として、特に子育て支援など「1月4日に発表した人口減少対策パッケージの企業誘致に関する5億円を除く分を予算措置した」と強調した。

 予算案は、2月10日開会の市議会2月定例会に提出する。

道路・橋梁に工事費 2月補正予算案

 同市は3日、2022年度の一般会計2月補正予算案を明らかにした。一般会計は38億1712万円を追加し、総額を456億0515万円とする。主な事業費は道路新設改良事業に6077万円、市営住宅基金の積立金に25億1050万円、庁舎建設基金の積立金に1億0007万円を充てるなどした。

 道路新設改良事業は、市道小鯖鮪立線の道路改良工事費や、橋梁3橋の補修工事費に活用。財源は国の2次補正予算による社会資本整備総合交付金等を活用する。

 市営住宅基金は、市営住宅や共同施設の修繕、改良、解体などに充てるため積み立てる。

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