黒磯バイパスで橋梁上部工 事業概要 125カ所に事業費71億円(大田原土木)

[2023/9/13 栃木版]

 県大田原土木事務所は本年度、受託事業を含め125カ所の事業を予定し、事業費に当初予算から71億3413万円を配分した。内訳は、道路・街路事業が90カ所で64億6344万円、河川・砂防事業が35カ所で6億7068万円。本年度は、大田原氏家線の親園佐久山バイパスや主要地方道矢板那須線の堰場橋、主要地方道西那須野那須線の黒磯那須バイパスで橋梁上部工事などを進める。鹿島川や熊川では、引き続き護岸工事などを実施する。=2面に事業予定箇所

 主要地方道大田原氏家線の親園佐久山バイパスは、沿線に工業団地が立地し交通量が多いにもかかわらず、現道の幅員が狭小で線形が悪い。さらに佐久山小学校の通学路でもあるが一部歩道が未整備なため、箒川を渡河する延長2200mのバイパスを整備している。本年度は引き続き、用地補償や箒川右岸側の道路改良工事、新橋の橋梁上部工事を推進し、25年度の全線供用を目指す。

 主要地方道大子黒羽線は、幅員狭小部を拡幅する道路改良事業を実施している。本年度は引き続き、用地補償と改良工事を進める。

 主要地方道矢板那須線の堰場工区は、那須塩原市金沢上から下田野までの道路が狭あいで屈曲しているため、延長1kmにわたるバイパスを整備している。本年度は24年春の開通を目指して、道路改良工事や舗装工事のほか、箒川に架かる堰場橋の橋梁上部工事を進めている。

 国道400号は、重要物流道路として国道4号西那須野道路との一体的な整備により交通ネットワークを強化するため、道路を拡幅し4車線化している。本年度は引き続き、西赤田工区で用地調査・補償や道路改良工事、浸透池の設置工事を実施する。

 主要地方道西那須野那須線は、那珂川を渡河する橋梁が少なく晩翠橋に交通が集中して渋滞が発生しているため、橋梁を含む黒磯那須バイパスを新設している。25年度の開通に向けて、本年度は那須塩原市側で道路改良工事を、那須町側で用地補償や橋梁下部・上部工事、道路改良工事、ボックスカルバート工事をそれぞれ進める。

 県道豊原高久線の高久駅周辺は、幅員が6.0mと狭小で線形が屈曲しているほか、歩道が未整備で児童等の安全確保が課題となっている。そのため県は現道の拡幅整備と、JR東北本線との交差部のバイパスの整備を進めている。延長は2300m、幅員は11.0mで計画し、本年度は用地調査を進める。

 主要地方道那須西郷線は、那須町池田の交差点を中心に渋滞が著しいため、交差点改良を含めた道路改良を実施する。本年度は、事業内容を検討するため用地調査を実施する。

 主要地方道黒磯棚倉線は、道路防災点検で対策が必要とされた箇所の、落石防護ネットや落石防護柵の設置、法枠工を実施している。法定点検で早急な対応が必要とされた昭明橋は、本年度で橋梁補修工事を完了させる。

 都市計画道路3・3・3号野崎こ線橋通りは、JR東北本線をオーバーパスするバイパス整備を実施している。本年度は、用地補償と一部工事を進める。

 都市計画道路3・4・1号中田原美原線は、大田原市城山で道路拡幅と電線類地中化を行っている。本年度は用地調査および用地補償を進める。

 鹿島川は、上流端から国道400号に架かる神明橋までの区間で、河川改修と調整池整備を実施している。本年度は、調整池の本体工事や護岸工事、鹿島川のボックス設置に伴う道路切り回し工事のための仮道工事を行う。

 熊川は、蛇尾川合流点から箕輪橋までの区間で掘削、築堤、護岸などの工事や、計画流量を安全に流下させるための河道整備を実施している。本年度は、護岸工事を渇水期の施工に向けて第3四半期に発注するなど、25年度の事業完了を目指して工事を進めていく。

 木下沢は、土石流から簑沢地区集落、県道伊王野白河線などを守るため、砂防堰堤1基を整備する。本年度は用地調査、用地補償を進める。

 主要地方道西那須野那須線の4車線化は、本年度から交付金化され、蛇尾川に架かる遅沢橋の橋梁詳細設計を行う。

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