バイパス整備に15億円 土量16万立方m/24年度から工事へ 宮城県 石巻市北村の河南南郷線(宮城県東部土木)
[2023/9/26 宮城版]
県東部土木事務所は、石巻市北村地区で県道河南南郷線のバイパス(BP)路線として軽井沢道路を新設する。本年度に施工計画検討業務を委託するとともに、、用地買収を進め、予算が付けば24年度から工事を進めたい考え。山林を切り開いてBP道路を築造するため、全体土量に約16万立方mを見込んでいる。総事業費は約15億円を試算しており、うち工事費が約14億円となっている。
軽井沢道路の計画延長は1370m。全幅は10.5mを確保する。内訳は車道が6m、歩道が片側に2.5mで、残りが路肩など。起点の石巻市側から、終点の美里町方面に向かって工事を進める意向だ。道路整備に当たっては本年度から国の補助金を活用する。
起点から延長600mは先行工事区間で、うち約500mが盛土区間となる。その先の終点までは切土区間となる。切土で発生する約16万立方mのうち、約2万立方mは工区内の盛土などに活用する。残る約14万立方mは残土処理が必要で、他事業との調整を進めている。
橋や擁壁などの大型構造物は特に設けることを想定していない。法面処理はほぼ植生吹き付けで、一部に法枠工が必要になる見込み。
軽井沢道路の整備に向けては、2015年度に道路の詳細設計業務を建設環境研究所(東北支社・仙台市青葉区)に委託した。その後、地元との調整で設計の見直しが必要になったため、19年度に修正設計業務をサンコーコンサルタント(東北支店・仙台市青葉区)に委託した。
さらに現道との取り付け部で道路勾配などを見直す必要が生じたため、昨年2月には詳細設計業務を日本工営都市空間(旧・玉野総合コンサルタント、仙台支店・仙台市青葉区)に委託した。
河南南郷線は石巻市広渕地区から美里町までに至る延長9400mの幹線道路。石巻圏域と大崎圏域を東西に結んでおり、交通や物流の強化・拡大を図る上で重要な路線となっている。
北村軽井沢前地区の現道は幅員4.5~6mと狭く、急勾配で山間部を曲がりくねっている。このため、BP化して改良済みの区間に結び付け、安全で円滑な交通を確保する。
施工計画検討を公告
同事務所は、軽井沢道路の施工計画検討業務について、25日付で一般競争入札(総合評価)を公告した。10月6日まで参加申請書、同10~11日に入札書を受け付け、同12日に開札する。
この業務ではすでに道路の詳細設計を委託していることから、主に土量の配分計画や段階的な施工計画を検討する。用地測量も行う。予定価格は1223万2000円。履行期間は2024年3月22日まで。
入札の参加資格は、県内に本社を置き、建設コンサルタント(道路)がA等級であることなど。総合評価の技術資料は10月11日まで受け付ける。