新庁舎に3.8億円 当初予算 古民家を宿泊施設へ改修(かすみがうら市)

[2024/4/3 茨城版]
 かすみがうら市(宮嶋謙市長)の当初予算のうち、一般会計は対前年度比2.7%減の176億6000万円となった。主な事業には新庁舎整備工事費に3億8400万円を確保した。このほか、インバウンド推進事業として古民家を宿泊施設にするための用地取得費2000万円や、石岡・かすみがうら広域幹線道路(仮称)など3路線の道路改良工事費1億4000万円などを盛り込んだ。

 一般会計の普通建設事業費は同34%減の13億8958万円となった。大幅減となったのは、下稲吉中学校体育館整備事業が完了したことなどが要因となる。特別会計は3会計合計で同0.9%減の89億9350万円。また、水道事業会計の資本的支出は同11.9%減の6億8249万円、下水道事業会計の資本的支出は同13.8%減の8億7078万円となった。

 主な事業をみると、中央庁舎管理費では新庁舎整備工事費に3億8400万円を計上した。早期に着工し、25年度当初の供用開始を目指す。

 この事業は千代田庁舎の庁舎機能の一部を千代田ショッピングモール内にある商業施設「ワンダーグー」跡に移転するもの。移転の際には商業施設を居抜きで活用していく。そのため、今回の工事では、内装や設備の改修などを実施していく。施設の構造・規模はS造平屋1494平方m。なお、実施設計はエイプラス・デザイン(水戸市)が担当した。

 内部には事務室や相談室、倉庫、トイレ、手続きカウンター、待合ホールなどを配置。業務は市民窓口業務(市民課、税務課、納税課、国保年金課、子育て支援課、介護長寿課、社会福祉課、会計課)や、期日前投票所、個別相談などを想定し、職員数は110人程度を予定している。

 インバウンド推進事業では用地取得費2000万円や宿泊施設ブランディング業務委託料345万円などを盛り込んだ。この事業は、歩崎地域の観光振興を図るため、宿泊拠点を整備するもの。今回は、同地に位置する古民家「水郷園」を取得し、宿泊施設に改装する。市が歩崎地域で、古民家を取得し、宿泊施設に整備するのは、古民家「江口屋」に続き、2施設目となる。なお、水郷園の整備はかすみがうら未来づくりカンパニー(かすみがうら市)が担当する。

 道路関係では、市道整備事業に4億5735万円を確保。主なものでは、道路改良工事費に1億4000万円、道路舗装補修工事費に8000万円、道路排水整備工事に7800万円を配分する。このうち、道路改良事業では、3路線で工事を予定する。具体的には、石岡・かすみがうら広域幹線道路で延長234m、市道2530号線で橋梁部100mと一の瀬上流側100m、市道329号線で延長410mの工事を進めていく。

 このうち、石岡・かすみがうら広域幹線道路については、災害時の緊急輸送や国道6号沿いの渋滞緩和、土浦協同病院への連絡道路を確保するために実施するもの。同線はかすみがうら市の千代田大橋から石岡市三村を通り、かすみがうら市の神立駅をつなぐ道路となり、石岡市とかすみがうら市が一体となって取り組んでいく。整備規模は石岡市分が延長700m、かすみがうら市分が延長1100m程度とし、幅員は13mで計画する。

 下稲吉中学校施設整備事業では、テニスコートの増設と駐車場の舗装工事費に4557万円を確保。同校はテニスコート2面を有しているが、テニス部員の増加により、2面では足りない状況のため、テニスコートの増設を行う。計画では、新たに3面分を整備し、計5面にする計画だ。あわせて、昨年度の体育館新築の際に整備した駐車場が砂利敷きのため、アスファルト舗装を実施する。

 千代田PAスマートIC関連事業では、路線および湯地測量業務委託料3000万円や補償料調査業務委託料1000万円、鑑定調査業務委託料1070万円などを盛り込んだ。この事業は千代田PAに接続型のスマートICを整備するもの。形式は全方向、運用形態は全車種24時間に設定している。

 下水道事業会計では、雨水整備事業を推進する。24年度には下原排水区現況排水調査業務委託料628万円や、逆西排水区雨水管布設工事費3800万円、土浦・千代田工業団地雨水管接続工事費1773万円などを盛り込んだ。

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