湊線延伸で施行申請 ひたちなか海浜鉄道 事業着手は25年度以降

[2024/4/17 茨城版]
 ひたちなか海浜鉄道は、海浜鉄道湊線の延伸計画で、第1工区の工事施行認可を申請した。これは従来の基本計画を変更し、新駅設置位置の変更や工区分けを行い、先行整備するもの。早ければ8月にも認可を取得する予定で、事業着手は25年度以降となる見通し。第1工区の開業時期は事業着手から約5年程度、全体事業費は約126億4100万円を見込む。

  湊線の延伸計画ではこれまで、16年度に「湊線の延伸を実現する会」などが示した4ルート案から、ひたち海浜公園の外周道路沿いなどを通る延長約3.1kmの基本ルートに決定したあと、計画を見直して18年8月に延伸基本計画としてまとめた。基本計画策定後は、国土交通省と鉄道事業法による事業認可申請に向けた事前協議を進め、21年1月に事業認可を得た。

 当初の基本計画では、阿字ヶ浦駅から国営ひたち海浜公園前までの約3.1kmを延伸し、勝田駅からの総延長を17.4kmに設定した。延伸区間の新駅は、土地区画整理事業内とコストコ東側の最終地点となる2カ所に設置して「行き違い施設」を阿字ヶ浦駅に設置するなど、事業費に78億3500万円を投じるとしていた。

 その後、22年1月までの工事施工認可申請へ準備を進めていたが、新型コロナウイルスや物価高騰などの要因を受け、2度の申請延期を強いられていた。こうした状況を受け、新駅の位置を変更し、工区分けをして工事施行認可の分割申請を行うなどの基本計画の変更を実施。3月に計画変更の認可を得て、第1工区の工事施行認可と第2工区の工事施行認可申請期限延長を申請した。

 基本計画の変更では、阿字ヶ浦土地区画整理事業区域内の中央に設置を予定していた新駅1の位置を、同じく区画整理事業内の国営ひたち海浜公園南口付近へと変更し、変更後の新駅1までを第1工区(阿字ヶ浦駅~新駅1)として先行整備する。これにより、海浜公園来園者の利便性の高まりや、工業団地通勤らによる利用者増を見込んでいる。

 計画変更では、新駅1の位置変更のほか、橋梁の追加や橋長・橋脚位置の見直し、先行開業に伴う設備追加などを行った。この間の社会情勢の変化による資材価格や労務費の高騰を反映させることとし、これらによる事業費の上振れを極力抑えるため、一部区間の構造を高架橋から盛土補強土擁壁構造に変更するなど事業費の縮減を図りつつ、事業費は約126億4100万円(第1工区59億2300万円、第2工区67億1800万円)とした。

 第1工区の開業時期は事業着手から5年後を予定するが、第2工区(新駅1~新駅2)の開業は第1工区の進捗状況に合わせて決定するため、現時点では未定としている。早ければ8月ごろにも工事施行認可を取得する見込みで、本年度中に鉄道事業再構築実施計画を策定し、25年度以降を予定する第1工区の事業着手(詳細設計、用地測量、工事)に備える。

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