年度内に基本設計 複合施設 旧猿島庁舎跡地へ27年度着工(坂東市)
[2025/5/24 茨城版]
坂東市は、地域複合施設の建設へ基本構想案をまとめ、公表した。旧猿島庁舎の跡地に窓口機能や子育て支援機能などを有した複合施設を整備するもので、延べ床面積は1000-1500平方m程度を計画。敷地内には全天候型広場や公園・緑地広場の配置も検討する。本年度は借地部分の用地取得を完了させるほか、基本設計にとりかかる。本体工事は27年度の着工を見込む。
検討範囲は山2730ほか18筆の旧猿島庁舎跡地約1万8500平方m(民有地8652平方m含む)。周辺の公共施設や未利用地との一体的な土地活用を図るため、老朽化した旧庁舎を解体し新たな施設を建設する。解体工事は安田建設(坂東市)が6月30日までの工期で行っているところ。
整備方針によると、誰もが利用しやすいユニバーサルデザインに配慮するとともに、地域や周辺公共施設を結ぶ核としての役割を備えたランドマークとなる施設として整備。機能性を重視して建設費用や維持管理費用を抑制し、時代の変化や市民ニーズの変化に対応できる建物とする。
大規模な災害が発生した場合には地域の復旧復興対策の拠点とするため、耐震性や防火性、非常用電源、備蓄倉庫などの機能を盛り込む。また、太陽光発電などの再生可能エネルギーを導入し、施設の省エネルギー化を図る。周辺の自然環境との調和を目的に緑地確保にも努める。
主な機能としては▽さしま窓口センター(待合、倉庫など含む)▽教育支援センター「ちゃのはな」▽授乳室・ベビーベッド▽屋内遊戯室▽会議室▽市民交流スペース──などを配置。既存の窓口機能に加えて、児童館や子ども食堂などの子育て支援機能を導入する。
全天候型広場には1500平方mの人工芝広場と900平方m程度の大屋根、遊具などを整備し、子どもが雨の日でも遊べる施設とする。公園・緑地広場は最大8000平方m程度、駐車場は最大6000平方m程度(一般70台、優先10台、バス3台程度)を想定。エリア全体を新たな集える場とするため、周辺道路の整備や防犯灯の設置なども行う。導入機能や施設規模、概算事業費は設計のなかで決めていく。
事業スケジュールは本年度に用地取得や敷地測量、基本設計を完了させ、26年度に実施設計に着手する。本体工事、設備工事、外構工事などは27年度を予定している。
基本構想案の作成にあたっては検討委員会(委員長・青木浩美市議会副議長)を開催。なお、構想案については6月13日までパブリックコメントを実施している。詳細は管財課(電話0297-21-2179)まで。